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新端末&新サービス発表のドコモ、“暮らしの快適さ”強調で夏商戦へ

2016-05-11 15:17:23
 NTTドコモは11日、2016年夏の新製品発表会を開催し、加藤薫社長が新端末と新サービスの内容を説明した。

 ドコモが今回発表する製品やサービスに一貫するテーマは「暮らしの快適」。スマホやタブレットなど新端末の機種数は全部で7モデルと、やや控えめな品揃えになった。新端末に搭載される技術については、例えばクリアな音声通話を可能にする「VoLTE HD+」や、ジェスチャー操作により通話操作をサポートする「スグ電」など、ドコモのオリジナル色が強いものを揃える。最新端末7機種の予約販売は本日から始まった。

 RBB TODAYではすでに本日ドコモが発表したサービスや端末を速報しているが、それぞれの内容について発表会情報を盛り込みながら補足していこう。まずは「VoLTE HD+」だ。

 同サービスは従来より提供するVoLTEの技術をさらに高度化して、音声通話の特に高域を従来のVoLTEよりも聴きやすくしながらクリアな音声通話品質を確立するというもの。同社では「従来のVoLTEがAMラジオ相当なら、VoLTE HD+はFMラジオ相当」と説明している。対象機種はXperia X Performance、Galaxy S7 edge、AQUOS ZETAの3機種。端末がVoLTE HD+に対応するためには、新技術の「EVS(Enhanced Voice Services)」により圧縮された音声データをデコードするためのチップが組み込まれている必要があるため、旧来のVoLTE対応モデルがアップデートなどによりVoLTE HD+に対応することはできないようだ。

 発表会の壇上には、青山学院大学 教育人間科学部教授の重野純氏が登壇し、VoLTE HD+が人間の声によるコミュニケーションにもたらすメリットについて説明した。重野氏は「人間の会話において、声の高さや調子の強さが感情を伝える大きなファクターになっている。言葉の感情と音声の感情が矛盾した場合、人は声の感情を優先してコミュニケーションの内容を把握するもの。音声のみによるコミュニケーションにおいて、基音に対して高音域に含まれる倍音成分が豊かなほど音色が豊かに再現され、声の感情も伝わりやすい。微妙なニュアンスを聴き取るためには、高解像でクリアな高域の音声品質を伝えられることが大事。これらの条件を満たせば円滑なコミュニケーションにつながる」とした。

 「スグ電」はスマホの液晶ディスプレイをタップせずに通話操作が行える“タップレス操作”を実現する新機能。スマホとフィーチャーフォンを比べて、ユーザーが「使いにくい」と感じる点をドコモが独自に調査。電話をかけるときに、発信までのステップが多いこと、両手を使って操作しなければならない煩わしさを解消するために生まれた機能であることを、NTTドコモ プロダクト部で同機能の企画開発を担当した川村哲氏が説明した。

 例えば通話発信を行う際には、スマホを振ってから表示されるダイアログを確認して、端末を耳に近づければコールが始まる。端末に搭載されている加速度・ジャイロ・近接センサーを活用しながら、スマホによる通話への応答や切断などの操作をより手軽に行えるようにする。対応機種はXperia X Performance、Galaxy S7 edge、AQUOS ZETA、arrows SVの4機種。なお、VoLTE HD+、スグ電は今回から対応する端末である「Galaxy S7 edge」の発売日である19日から提供される。

 端末の状態や使用ステータスを自動で判別して、操作や設定方法を「ヒント」として端末の画面上に表示する「おすすめ使い方ヒント」、通信速度の高速化を図った「プレミアム4G」も同じく19日からサービスインとなる。

 新しいサービスも2件発表された。「dリビング」は従来は「家のあんしんパートナー」として提供されてきたもので、今回サービス名称を変更しながら新しいメニューを追加する。生活トラブルのレスキューや、家事サービスなどプロの業者と提携したサポートサービスを充実させるほか、モバイル端末を利用したホームモニタリング機能、家庭で使う電力の見える化機能なども加わる。

会員登録による利用は月額450円のほか、加入手続き不要で全16種類のサービスが使える都度課金制のビジタープランも用意される。提供開始予定は7月から。ドコモでは、ダスキンの「エアコンクリーニング」無料プレゼントやユーザーへのdポイント進呈など、dリビングのスタートに合わせた利用促進キャンペーンを実施する。

 dリビングの提供開始後、9月中旬までにはスマートロックを活用した家事サポートサービスの提供に向けた実証実験を行う。本日の発表会で加藤社長は、今後ドコモのサービスが向かうべき方向性の一つに「IoT」を掲げていたが、これら家事サポートサービスなどの強化がその戦略に含まれているものと思われる。

 ユーザーの生活環境周囲の天気や交通、店舗情報などをモバイル端末経由で提供する「iコンシェル」は、7月から機能拡充を図る。月額100円の利用料金は据え置かれる。なかでも“ながら利用”を便利にするための機能として、音声インターフェースによる操作機能「会話モード」を加え、ハンズフリーで操作できる機能をアピールする。タブレット向けには新アプリの「iコンシェルホーム」も提供を予定している。dリビングと連携したリアルサービスによるサポート機能も利用可能になる。

 最後に、「健康」をキーワードにしたドコモグループの新しい取り組みについても壇上で触れられた。ショップジャパンを運営するオークローンマーケティングのハリー・A・ヒル氏は、元麻布の人気レストラン「エピキュール」とのコラボレーションによる健康管理フード「Hill's Epicure」を商品化。5月11日から「dショッピング」での販売を開始し、さらに5月31日までは1,000セットを割安価格で限定販売する。dショッピングではさらに、らでぃっしゅぼーやが開発した人それぞれに異なる“肥満遺伝子”のタイプに合わせた「健康弁当」を販売。ダイエットやメタボ予防を日常生活のなかで、普通に食事を楽しみながら実践できる弁当商品を提案していく。

 記者発表会の壇上には俳優の綾野剛、高畑充希も登壇。スマホ新製品の注目機能として紹介された「スグ電」を体験し、そのスピード感に驚きの声を上げた。綾野は「ジェスチャー操作のリアクションをバイブでも知らせるので、単に速いだけでなくとても、電話がかけやすかった」とコメントしていた。
山本 敦

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