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ポケモンGOの問い合わせ急増? LINE参入は脅威? MVNO4社が勉強会を開催

2016-07-28 16:15:07


 MMD研究所は27日、第3回MVNO勉強会を開催。格安SIMサービスを提供するMVNO事業者から4名の担当者が出席して、業界に共通の3テーマについてざっくばらんに語り合った。

■2016年のMVNO事情とは

 最初のテーマは「今年の契約者の特徴」。イオンリテールの河野充宏氏は「大手キャリアからMNPで乗り換える40代の方が増えた。シニア層のご利用も増えている」と分析する。直近の話題では、コールセンターに「ポケモンGOが楽しめるのか」といった問い合わせが急増しているとのこと。“ポケモンGOも遊べます”という謳い文句が、利用者拡大の一助になる時勢のようだ。

 総務省の主導で行われたタスクフォースの方針で、大手キャリアでは今春から“実質0円”や“キャッシュバック”をともなう販売ができなくなった。この影響でイオンモバイルの取り扱い店舗でも来客が減った。危機感を抱いた同社では、大手キャリアを上回る売り場スペースを割いてイオンモバイルのコーナーを展開。これが結果的に、イオンモバイルの集客につながったという。

 NTTコミュニケーションズでは、SIMと端末をセットにしたプランの利用が好評とのこと。同社の岡本健太郎氏は「以前はITリテラシーの高い人がSIMカードをAmazonで購入して、手持ちのスマートフォンに挿して利用する、という使い方が多かった。しかし最近では、新しい端末とSIMをセットで購入される方が多い。利用者層が広がり、従来の携帯電話の利用者が入ってきたということだと認識している」と紹介した。

 ビッグローブの大谷雅己氏によれば、新規契約者の多くは大容量のパケットプランを選択しているという。「9割の方が6GBを超えるプランを契約されている。大手キャリアさんで7GBのプランを利用していた人たちが乗り換えているためだと思う」と分析。利用動向を見てみると、動画の視聴でパケットを消費する人が多いという。

 ケイ・オプティコムでは、女性および若年層の新規契約者が増加中。同社の森隆規氏は「口コミを参考にして契約される方の比率が高い。20代の女性の多くは家族、友だちの紹介を参考にしている。mineoでは今後とも、利用者の方に口コミしていただける魅力的なサービスにしていきたい」と話していた。

■LINEモバイルは脅威?歓迎?

 次のテーマは、今夏~秋にもMVNO参入が予定されている「LINEモバイルについて」。ケイ・オプティコムの森氏は「注目を集めるのは、業界全体に良い影響をもたらすので歓迎。一方で、もちろん脅威にも感じている。LINEさんには圧倒的なブランド力があり、多くの利用者を抱えており、その利用者の方たちにリーチする手段も併せ持っている」と解説した。なお「MVNO業界が盛り上がるので歓迎」という意見は、出席した4名全員から聞かれた。

 ビッグローブの大谷氏は「海外の事例を見ても、他のプラットフォームの事業者が通信事業に参入して成功した例は数多い。LINEモバイルの成功も予測している」と回答。LINEやSNSサービスの使い放題を掲げるLINEモバイルだが、競合他社がこれと同じことをやってもサービスの差別化ができない。このため、生活に欠かせないほかのコンテンツ、サービスで対抗していくべきではないか、との考えを示した。

 MMD研究所所長の吉本浩司氏が示した資料では、まだLINE利用者の約3割にしかLINEモバイルの認知が進んでいないことが分かった。これについてNTTコミュニケーションズの岡本氏は「自分のことのようにショックだった。MVNO業界の課題とリンクする。私たちはサービスのメリットを伝えられたと思っていても、利用者にはなかなか届いていない」と回答した。

 イオンリテールの河野氏は「イオンモバイルでは実店舗において販売力を発揮することで、差別化を図っていきたい。業界が盛り上がるタイミングに乗り遅れないようにしたい」と話した。ちなみにMMD研究所の吉本氏は「スマホは必要ないと考える層を、LINEモバイルでは取り込んでいけるのか注目したい」としている。

■利用者拡大に向けての取り組み

 最後のテーマは「利用者拡大に向けての取り組み」について。イオンリテールの河野氏は「サービスの認知拡大には、iPhoneが必要」として、SIMフリー版iPhoneの取り扱いに言及。格安SIMサービス=Android、というイメージの払拭がサービスの認知拡大につながるとの認識を示した。NTTコミュニケーションズの岡本氏は、利用料金の安さをアピールするだけでなく、契約意欲が高まった消費者の背中を押すのは“事務手数料無料”、“数ヶ月間無料”など、導入コストを下げる試みなのではないかと指摘した。

 ビッグローブの大谷氏は、格安SIMサービスの認知度を上げるとともに、通信品質の良さを追求する必要性を説いた。また、自宅に居ながらにして簡単に契約できるよう、分かりやすいWebサイトと手続きの仕組みを考えていきたいと話していた。ケイ・オプティコムの森氏は「“格安スマホ”と思われている間は、業界の伸びにも限界がある。大手キャリアの安い版ではなく、MNOにできないことをいかにやっていくか。尖ったことができるのがMVNOの強み」と話し、引き続きmineoならではのユーザー体験を大事にしていくと話した。
近藤謙太郎

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