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【Interop Tokyo 2017 Vol.6】退職予備軍の検知にAI!? 進化する機械学習

2017-06-09 16:27:47
 幕張メッセで開催中の「Interop Tokyo 2017」では、AIに関する展示も数多く行われている。その中でも、今回は「IoT×AI×5Gパビリオン」の出展企業の中から、AIに関する展示を厳選して紹介したい。

■メンテナンス不要で運用できる異常検知プラットフォーム

 ブレインズテクノロジーでは今回、IoTセンサーデータ分析プラットフォーム「Impulse」についての展示を行っていた。このプラットフォームは“異常検知”に特化しているのが特徴。複数のセンサーからのデータについて、正常時および異常時のものを機械学習させるのだが、その際のデータ特性を自動で分析している。

 具体的には複数のデータを読み込んだ際に、そこに周期性、相関性、異常点がないか分析させることが可能。これにより、何をもって異常とするかを指定するにあたり、人の目で判別しなくても、ある程度まで自動で把握できるというわけだ。

 ほかにも、いわゆる攻める運用、守る運用を想定したときに、それぞれのパラメーターで何回の異常が検知されるかもシミュレーションできる。これにより、誤検知の回数をコントロールしながら、分析を行うことができるというわけだ。

 導入実績としては通信事業を手掛けるケイ・オプティコムで、昨年7月からサイレント障害の検出にImpulseが利用されているという。ネットワークトラフィックを時系列で追い、ハードウェアの不良などによる微細なパケットの障害を検知。これは閾値で異常を検出するような、従来のシステムでは見逃されていた異常だという。

 ブレインズテクノロジーの執行役員で、チーフコンサルタントを務める河田哲氏によると、運用に同社のオペレーターを継続的に必要としないシステムを目指しているという。例えセンサーで検知する環境が変わったとしても、データ特性の分析を自動化したことで、ある程度までなら管理者レベルで対応できるとのことだ。

■感情解析システムで“会社を辞めそうな人”を分析!?

 会場で多くの人の目を集めた展示としては、パスファインダーの感情解析システムがある。カメラの画像認識により、リアルタイムで感情/年齢/新規またはリピーターであるかを分析。それをモニターに表示していた。

 このようなシステムは近年では小売店での普及が進んでおり、POSではわからない来店者総数における属性分析、顧客満足度の把握などに利用されている。その一方で、中小企業ではコストの問題が導入の壁になっていた。しかし、同社ではマイクロソフトのモーションAPIの採用により開発コストを削減。初期費用3万円、月額1万5000円でサービスを提供している。

 同社でシニアコンサルタントを務める前田拓海氏によると、将来的には会社のセキュリティゲートに同社のシステムを統合。社員の表情を分析することで、“会社を辞めようとしている人を識別する”といった分析も行っていきたいと話している。
とびた

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