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話題のシェアサイクル、使い勝手や現地の感想は?実際に中国に行って聞いてきた

2017-07-28 12:55:45


■話題のシェアサイクル。中国現地の生の声を聞いた

 業界大手の摩拜単車(Mobike)の日本参入が決まってから、国内でもにわかに話題となっているシェアサイクル。その使い勝手や、発祥の地とも言える中国現地での声は一体どうなのか。このほど、実際に現地に趣き、知人らから生の声を聞いてきた。

 今回話を聞いたのは、北京市内の大学に通う女子大生の王さん。中国では、世代ごとに考え方が違うと言われているが、いわゆる90后(1990年代)生まれの典型的な "今時の若者" だ。彼女は、普段大学の寮に住んでいるので、通学は徒歩。しかし、最近はインターンがスタートしたこともあり、市の中心部まで地下鉄を使い、地下鉄の駅からインターン先までをシェアサイクルで移動する。



 中国では現在、様々なカラーリングのシェアサイクルが街中のあらゆる場所(主に路上駐輪)で見られる。





 その事業者の数は増えたり減ったりするので、はっきりとしたことは分からないというが、筆者が目測で確認しただけでもオレンジ、黄色、青、白、黒、水色など色とりどりののシェアサイクルを見つけることができた。中でも最大手といえるのはオレンジ色が目印で日本参入が決まっているMobike、次に黄色のOffo、さらに青色のBluegogoなどが続く。特に、MobikeとOffoの2つは正直少し歩けば、どこにでも "放置" してある感覚だ。





■利用まで1分もかからない!すでに市民のインフラに

 王さんもMobikeとOffoを利用。これらはiOS/Androidアプリが提供されているので、スマホのバーコードリーダーで自転車に記載されたQRコードを読み取り、支払いを済ませるだけでロックを解除、利用が開始できる。支払いには微信(Wechat)Payや支付宝(Alipay)が利用できるので、利用まで1分もかからない。王さんのルームメイト3人も、みな同じようにこの2サービスに登録しているそうだ。



 Wechatとも提携しており、どこに自転車が何台あるかまで、GPSで簡単に把握することができる。

 これらのサービスは、いずれもまだスタートから1年そこそこであるにも関わらず、すでに市民のインフラに昇華した。通勤/通学ラッシュの時間帯は、街中の自転車レーンがシェアサイクルであふれ、若者だけでなく40~50代のサラリーマンや、高齢の方の利用も多く見られる。





 日本と違って、高齢の方でもスマートフォンをしっかりと使いこなしている点はなんともIT先進国である中国らしい。中国はいまや、スマホがないと生きられない国と言っても良いだろう。

■“乗り捨て”できることが最大の強み。しかし見直しの動きも

 これだけ市民の足として浸透したシェアサイクルも、最近は問題が出てきているそうだ。Mobikeのコンセプトは「パーフェクトファースト&ラストマイル・ソリューション」。つまり、いかに早く、ラスト1kmほどを移動できるかが追求されている。北京は常に渋滞がひどく、タクシーもろくに捕まえることができない。そんな中にあって、現在地から目的地まで手軽に利用でき、 "乗り捨てできる" ことこそが、このサービスの強みであり、全てであると言ってもいい。



 しかし、やはり乗り捨てとなるとマナーの悪い、日本風に言えば "放置自転車" とも言える自転車も登場してくる。道の真ん中で倒れたままになっている自転車や、車道にはみ出た状態で駐輪されている自転車など、一部の人から見れば、明らかに不快な駐輪も散見されるようになってきた。

 中国は昔から、何でも石橋を叩いて渡る日本と違って、 "とりあえずやってみよう" の文化・精神だ。やってみてダメだったら、だめなところを所を直す、それでだめだったらやめる。そうして発展を遂げてきた。今回のシェアサイクルについても、王さんは「(具体的にいつかは分からないが)マナーの悪い駐輪が増えてきたことで、一定の駐輪場所を設けるよう、サービス改善に取り組む動きがあるらしい。」と教えてくれた。王さんはこの動きを良しと思っておらず、もしもそうなった場合は「たしかに街は綺麗になるかもしれないけど、利用者は減るかもしれないね」「何か新しいサービスがまた出てくるかも」と言っていたのがなんとも現代の中国らしくて、とても印象的だ。



 また、中国在住の知人によればこの「乗り捨てサービス」は開始当初からちょっとした問題もあったようだ。それは、シェアサイクルが一定の場所に固まりすぎてしまうこと。通勤ラッシュの際には駅付近の自転車が一斉になくなり、街中に大量の自転車が散乱する。これでは、利用者のニーズに応えられない。そのため、運営側がトラックなどを用いて人力で駅前などニーズがありそうな場所に移動しているそうだ。たしかに、明らかに市民が乗り捨てたとは思えないほどに、自転車がきちんと整理整頓されたポイントも多い。しかし、この移動作業は人件費がかかるため、運営側にとってかなりのコストであり、いずれはボロが出るのではないかとも思われる。

 1回あたり1元(約17円)と利用料も非常に安価で、瞬く間に "市民の足" に成長したシェアサイクル。しかし一方で、サービス開始からたった1年ほどで課題も見えはじめ、すでにターニングポイントを迎えているとも言える。このサービスは今後、どのような形で落ち着くのか。そして、市民からの支持を得続けることができるのかに注目だ。
Tsujimura

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