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ドコモ・吉澤社長の語る「新15機種の魅力」

2017-10-18 20:11:39
 NTTドコモが2017~2018年冬春に発売するスマートフォン・タブレットの新製品発表会を開催した。吉澤社長が語った注力機種の魅力、新サービス導入の狙いなどイベントの詳細をレポートする。

■高速通信788Mbps対応/Android 8.0搭載

 発表会の壇上にはいつものように代表取締役社長の吉澤和弘氏が上がった。冒頭、吉澤氏は同社の中期事業戦略のスローガンである「beyond宣言」に沿って、今回のイベントで発表する端末やサービスが取り組みを着実に実現してきた成果であると強調した。

今回の発表会では「Realize(実現する)」というテーマが掲げられた

 発表された今期の新しいスマホ・タブレットは合計15モデル。予約販売は10月18日からスタートした。

2017-2018年冬春新製品として全15機種のスマホ・タブレットが発表された

 うちプレミアム商品群の4機種が受信時最大788Mbpsの通信速度を実現している。2017年夏モデルのラインナップも4機種がソフトウェアアップデートにより対応するため、スマホにWi-Fi Stationを合わせた計8つの788Mbps対応モデルが揃うことになる。

 4つの周波数帯を束ねたキャリアアグリゲーション「4CA」対応には今期発売の5機種が対応。10月下旬からサービスをスタートさせ、11末までに全国480都市に利用可能エリアを広げる。対象機種はGalaxy Note8、Xperia XZ1、Xperia XZ1 Compact、V30+、JOJO L-01K。2017年夏モデルのXperia XZ Premium、AQUOS RもOSバージョンアップで対応を予定する。

 Android OSの最新バージョンである、Android 8.0はXperia XZ1、Xperia XZ1 Compact、V30+、JOJO L-01Kの4機種が発売時から搭載する。今期発表の新製品のほか、ドコモで販売する合計21機種が2017年12月以降にバージョンアップできるようになる見込みだ。

受信時最大788Mbpsの高速ネットワーク対応端末を紹介

Android 8.0を発売時から搭載する端末も揃う

■今期の注力機種は

 吉澤氏が今期の注力機種として掲げたモデルは、別項でお伝えしているGalaxy Note8、Xperia XZ1、Xperia XZ1 Compact、V30+、ならびにZTE製の2画面スマホ「M」だ。

 ドコモのラインナップとしては5年ぶりに復活する「JOJOスマホ」も登場。型番は「L-02K」で、ベースの端末はLG製。人気コミックス「ジョジョの奇妙な冒険」の世界観を反映させたコラボモデルだ。「特に今年は原作の連載開始から30周年のアニバーサリーになるため、ヒストリカルなコンテンツを充実させた力作に仕上げたい」と吉澤氏が宣言した。本日の発表会では外装のイメージがつかめる程度のモックアップだけが展示されていた。発売は2018年1月以降。詳細はまた別に発表の機会が設けられるようだ。

ドコモでは約5年ぶりとなる「JOJOスマホ」も来年1月に登場

 コラボモデルとしてはほかにもディズニーモバイル on ドコモ「DM-01K」がある。こちらもベースの端末はLG製。2018年はミッキーマウススクリーン上映から90周年。ウォルトディズニーのセレブレーションイヤーに特別モデルを用意した。高級感のある特別BOXに入れた状態で販売される。発売時期は2018年1月を予定。

 ドコモオリジナルのタブレット「dtab」も新製品が登場する。型番はd-01K。本体が防水・防塵対応になったことがポイント。計量化も図った。動画・音楽コンテンツの視聴体験が向上するよう、harman/kardon製のクアッドスピーカーも内蔵した。

■docomo with対象機種も増えた

 今年の6月から新プランとして導入された「docomo with」の対象機種も追加された。docomo withは対象機種に限り、ユーザーの 毎月利用料金から1,500円をずっと割り引くというプラン。従来からの対象機種だったGalaxy Feel、arrows Beに加えて、今期の新モデルとして発表された「AQUOS sense/SH-01K」「らくらくスマートフォン me/F-03K」と「MONO/MO-01K」が加わる。Galaxy Fellには新色のオーロラグリーンも追加される。MONOは2016年末に“ドコモが発売した格安スマホ”として話題になったモデルの第2弾にあたる。

docomo with対象機種も拡充された

 吉澤氏は「対象機種のラインナップが増えたので、より多くのお客様にプランをお得に使っていただけるだろう」と期待感を述べた。

■dポイントクラブの刷新/カーシェアサービスも開始

 ドコモユーザー向けのサービス「dポイントクラブ」は2018年5月にリニューアルされる。現在の利用会員数は約6,300万人に上ると言われているが、新規に導入される「ずっとドコモ割プラス」では、従来から実施するパケットパックの料金割引に加えて、料金割引額の1.2倍のdポイント進呈のいずれかが選択可能になる。ドコモを15年以上利用しているユーザーは最上位のプラチナステージとなり、クーポンなど優待特典も受けられる。なおdポイントが利用可能になるショップも10月18日時点でリアル店舗が72社、ネット店舗が83社に増えた。

dカーシェアも新しいサービスとして紹介された

 都市生活者のライフスタイルにマッチした新サービスもドコモのサービス群に加わる。「dカーシェア」は11月8日に導入を予定する、その名の通りカーシェアリングサービスだ。

 事業者が現在提供するカーシェアとレンタカーサービスに加えて、車を貸したい・借りたい個人どうしをつなぐ「マイカーシェア」もひとまとめにしたところがポイント。ユーザーは3種類のサービスを複合的に利用できるので、幅広いサービスから必要な車を選ぶことができる。dアカウントさえ取得すれば、別途事業者のサービスに会員登録しないで済むのも便利だ。dポイントを貯めたり使うこともできる。近くの空いている車を探せる専用アプリも用意され、なんと月額利用料金は無料。

 反面、特にマイカーシェアについてはドコモとしても初の試みとなるため、顧客どうしのトラブルが絶えないことになる懸念はないのだろうか。ドコモの担当者に訊ねたところ「24時間・365日の専用コールセンターを新設してユーザーの声に対して即座に対応できる体制を整えてのぞむ考えである」という回答が返ってきた。

■30以上の専門チャンネルが見られる映像サービス/ひかりTV連携も

 インターネット経由の映像配信「dTV」には30以上の専門チャンネルが見られる「dTVチャンネル」が2018年1月から新しく加わる。ドコモのユーザーであれば、月額利用料金は780円、dTVとセットなら980円、さらにDAZN for docomoを含めると1,760円で見られる。それぞれ別々に契約するよりも毎月のランニングコストが低く抑えられる。

dTVチャンネルは来年1月にスタート

 もう一つの映像系サービスである「ひかりTV for docomo」には50以上の専門チャンネル、16万本以上のVODコンテンツが揃う。Android OSを搭載する外付けのドコモテレビターミナルも発売が予定されており、スマホだけでなく自宅のテレビでも多チャンネルサービスが利用できる。

ひかりTVとの連携も深める

 ターミナルは4K/HDR対応で、HDR10/ドルビービジョン/HLGの各方式をサポートする。製造はHDMIケーブルでテレビにつないで出力するが、2基のUSBポートに外付けHDDを接続してテレビ録画も行えるようになる予定。本体には3基のチューナーを搭載しており、2番組を同時録画しながら、1つのチューナーで放送局を切り替えながらリアルタイム視聴ができる。

 2018年発売予定の端末は販売価格が未定だが、サービスの月額利用料金はドコモユーザーで2年割り利用の場合は2,500円。通常価格は3,500円だ。ドコモ以外のユーザーもターミナルを購入すれば視聴できるが、月額利用料が4,000円とやや割高に設定されている。

■ふたつの試験サービス:「おはなしメモ」と「ドコモAIエージェントサービス」

 吉澤社長は「ドコモが少し先の未来に提供できるよう準備中のサービス」として、ふたつの試験サービスの導入を発表した。

 そのひとつは「おはなしメモ」と呼ばれるアプリだ。10月18日からAndroidトライアル版を無料で提供開始する。利用対象はドコモ端末のユーザー。サービスは無料で使えるが、トライアル期間は2018年3月31日まで。

 おはなしメモアプリを端末にインストールすると、通話中にバックグラウンドで起動できるようになる。アプリは通話時に、端末のユーザー自身の発話内容をテキスト化してくれるというもの。テキストデータは端末内に保存される他、メールやスケジュールなどのアプリと連携・共有もできる。1ファイル単位でテキスト化できる会話の長さは無制限。端末には150件のメモが自動で残り、150件め以降は古いものが順次上書きされる。

パイロット版が提供される「おはなしメモ」

 例えば友人との待ち合わせを決める通話で、住所や店の電話番号などを調べて発話しておけばメモ代わりになるので便利だ。自分側の発話内容しかテキストに残せないが、相手もおはなしメモを使っていれば互いにメールでテキストを交換して会話を全て文書化することも可能だ。ドコモでは2018年度以降の本格商用化を視野にいれてサービスを開発しているという。当面日本語のみの対応になるが、英語など外国語についてもニーズをみながら判断していくそうだ。

 最後にドコモのAIエージェントサービスに関する取り組みを紹介しよう。現在、ドコモでは音声で情報検索、カメラやメールの操作ができる「しゃべってコンシェル」のサービスを展開しているが、これらの機能にNTTグループのAI技術である「corevo」の一部を組み合わせることで、より使いやすいAIエージェントサービスにブラッシュアップを図る。導入予定時期は2018年春と発表された。

 具体的には「先読みエンジン」を追加。ユーザーの行動をAIエージェントが先読みして、雨の日は少し早めに起床アラームを鳴らしたり、カレンダーの情報から少し早めに会社を切り上げられそうな日には映画情報をレコメンドしてくれるような使い方を想定しているという。ユーザーの行動履歴などを解析して、よりパーソナライズドされた情報を提供できるようにエンジンを洗練させる。

 サービスの一部を先行体験できるよう、ドコモではdヒッツやradiko.jpの一部機能を声で操作できるように、しゃべってコンシェルの機能を2017年10月下旬に拡充する。またdグルメやdリビングと連携して、これらのサービスの一部が音声による対話で操作できるアプリ「おしゃべり」も11月下旬から提供する。

 ドコモのスマホやタブレットが対象機種となるが、室内の離れた場所からでも音声コマンドを正しく認識できるように、ワイヤレスマイク「ドコモシンプルマイク」も2018年1月以降の発売に向けて商品化する。吉澤氏は「6月に発表したAIエージェントオープンパートナーイニシアティブにより、ドコモ単体でという考え方ではなく、パートナー企業の方々と便利なAIプラットフォームづくりを一緒に盛り上げていきたい」と壇上で意気込みを語った。本日時点では20社を超えるパートナーと提携が実現しているという。国内ではGoogleのAIプラットフォームが走り出したばかりで、年内にはアマゾンも上陸すると言われている。ドコモが独自性があり、精度の高いAI系サービスを打ち出すことができるのか期待したい。
山本 敦

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