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気がついたら手放せないスマホになっていた。「Galaxy Note8」長期テストレビュー

2017-12-04 07:30:03


 10月末に国内で発売されたサムスンのフラグシップスマホ「Galaxy Note8」を約1ヵ月間にわたって試してみた。Galaxyシリーズの最新モデルは筆者のワーキングスタイルにフィットしてくれるのか。今回はKDDIモデルの「SCV37」(ゴールド)を借りることができた。

auバージョンのSCV37/ゴールドを借りてテストした

■約6.3型の大型スマホの操作性は?

 Galaxy Note8は少し前ならスマホとタブレットの中間サイズぐらいの端末をそう呼んでいた”ファブレット”級の約6.3型大画面を搭載しているが、横幅がスリムなので、実際に手に持った感覚は1~2年前に発売されていた約5~5.5型のスマホぐらいだ。ディスプレイの両サイドが緩やかにカーブしたエッジディスプレイのおかげで見た目もすっきりとしている。横幅がスリムなので片手での文字入力は難なくできるものの、18.5対9というアスペクト比なので縦に長い。そのため、メールを打ち終わって右上端にある送信アイコンを押そうとしても、筆者は比較的手が小さいのでぱっと指が届かないこともあった。

iPhone XとGalaxy Note8のサイズを比較。Note8は6.3型の大画面モデルでありながら本体の横幅がスリムなのが特徴

 有機ELを採用するHDR対応ディスプレイなので、動画視聴では引き締まった暗部と明るさのピーク部の自然なコントラスト感が再現できる。「設定」アプリから「高度な機能」を選択して「ビデオエンハンサー」の機能をオンにすると、HDRに対応していないYouTubeや動画サービスのコンテンツも一段と高画質に見られるのでぜひ試してほしい。

有機ELディスプレイによる黒色が引き締まった高精細な映像を再現する

HDR非対応のコンテンツもHDR風に高画質化するビデオエンハンサーを搭載

■Noteシリーズ伝統の「エッジスクリーン」はここまで進化していた

 スクリーンの端を指でドラッグして「エッジパネル」の機能を引き出せば、よく使うアプリのリストやウィジェットにショートカットができる。頻繁に使うアプリを10件まで登録できる「APPS EDGE」や、電話やメールで頻繁にコンタクトを取る相手を5件まで登録できる「PEOPLE EDGE」、天気予報やカレンダーがふだん使いに役立つ。Note8やSシリーズならではのエッジスクリーンをクリエイティブに使い倒せそうだ。

エッジスクリーンにアプリへのショートカットを配置した「APP EDGE」パネル

2つのアプリを同時に立ち上げられる「アプリペア」

 「APP EDGE」パネルで「アプリペア」を作成しておけばNote8の縦に長い大画面が有効活用できる。「YouTubeとブラウザ」「SpotifyとTwitter」などの組み合わせをペアリングしておくと、アイコンを選択したときに二つのアプリが上下画面をスプリット表示で素速く立ち上がる。動画コンテンツのキーワードをWebで検索したり、Spotifyで気に入った楽曲の聴き所をツイートして楽しめる。

■Sペンを活用すればNote 8が最強のビジネススマホになる

 Galaxy Noteシリーズに付属する「Sペン」は、ビジネスツールとしてのスマホの価値も飛躍的に高めてくれるアイテムだ。普段はNote8の本体に装着しておいて、使う時にはボタンをクリックするようにSペンの背面を押して引き出す。Note8では本体だけでなくSペンもIPX5/8対応の防水仕様、IP6X対応の防塵仕様になった。

専用のスタイラスペン「Sペン」は本体に格納できる

 Note8には本体がスタンバイ状態の時にもペンを引き出して、黒画面に白文字でメモを書いて残せる「画面オフメモ」機能が新設された。電車に乗っていたり、食事中に原稿のアイデアが浮かんだときに走り書きを残せるのでとても便利だった。ノートを保存して、スタンバイ時にも画面の一部に時計やカレンダーを表示したままにできる「Always On Display」に、直近で忘れないように書き留めたメモを貼り付けることもできる。

スタンバイ状態でSペンを引き出して即座にメモが取れる「画面オフメモ」機能

Always On Displayも自発光型ディスプレイである有機ELのメリットを活かすことで搭載できる機能だ

 Sペンの先端は0.7mmと細く、4096段階の筆圧を感知できる。小さな文字や繊細な図形も思いのまま描ける。ペン先はラバー製なので使い込むほどにすり減ってくるが、交換部品も用意されているから安心だ。

よりペン先が細くなって細かな文字や図形が書きやすくなっている

 Sペンのサイドにあるボタンは、スマホを起動している時にクリックするとSペン関連のメニューが並ぶ「エアコマンド」のインターフェースを一発で呼び出せる。長押しして画面をなぞると消しゴムツールが起動する。Sペンを駆使しながら使える機能は、ほかにもWebページなどの画面をキャプチャーして手書きのメモを書き込める「スマート選択」や、長文のメールも画面全体をキャプチャしてから手書きメモを足せる「キャプチャ手書き」などがあり、仕事で使う機会も見つけられた。Sペンで書いた文字を筆跡の通りにアニメーション化してスタンプとして送れる「ライブメッセージ」もユニークな新機能だ。メッセージを受け取る相手がNote8のユーザーでなくてもGIFアニメとして表示される。

Sペンの側面ボタンをクリックすると「エアコマンド」が起動

■カメラや音楽再生のおすすめ機能

 背面のデュアルカメラは両方のユニットに光学式の手ブレ補正機能を搭載して、特にズーム撮影時の画質を高めた。「ライブフォーカス」はふたつのカメラでワイドとズーム撮影の静止画を同時にキャプチャして、被写体の背景にボケ味を加えられる機能。撮影の前後どちらでもボケ味は調節できる。iPhone Xのようにプリセットされている効果が選べるだけでなく、ボケ味の効果が細かく段階的に調節できるところがNote8の特徴だ。

背面のメインカメラはデュアルユニットを採用

単焦点レンズを装着した一眼レフカメラ風の接写が楽しめる「ライブフォーカス」

 筆者はふだんオーディオ機器を取材してレビューを書く機会も多いのだが、最近はスマホの中にも音のいい製品が増えている。サムスンのGalaxy SシリーズやNote8も代表格のひとつだ。筆者が特に気に入っているのが、ユーザーの聴力に合わせてイヤホン再生の音質がカスタマイズできる「Adapt Sound」機能だ。Galaxy Sシリーズにはもう長く搭載されているが、あらかじめ設定しておくとあらゆるアプリで再生する音が聴きやすくなるのでおすすめだ。使い方は端末にイヤホンやヘッドホンを装着してから(ワイヤレスも可能)、Adapt Soundのメニューを開いて「音質を最適化」をタップする。静かな場所で2分間ぐらいの聴力検査のような自動調節プログラムを走らせて左右の耳を測定する。カスタマイズされた設定とオン・オフを切り替えながらプレビューしてみるとその差は誰にもはっきりとわかるだろう。

Adapt Sound機能によりユーザーの聴覚に合わせてもっとも良い音にチューニングができる

 このほかにもNote8にはワイヤレスオーディオ関連の注目機能がある。同時期に発売された完全ワイヤレスイヤホンの「Gear Icon X」との組み合わせで、Bluetoothオーディオ再生が通常よりもいい音で楽しめる。通常のBluetoothオーディオ機器の接続に使われるコーデックであるSBC(Subband Codec)よりも一段と安定した状態でオーディオ信号をワイヤレス伝送できるサムスン独自の「Samsunc Scalable Codec」が使われているからだ。iPhoneにとってAirPodsがベストな組み合わせのワイヤレスイヤホンであるように、Note8とS8シリーズのユーザーは、これからBluetoothイヤホンを購入するならGear Icon Xを忘れずチェックしておこう。

完全ワイヤレスイヤホン「Gear Icon X」

■使い慣れて、気がつくと手放せないスマホになっている

 Note8はiPhone Xが採用して話題を呼んでいる「顔認証」のほか、瞳の虹彩パターンを瞬時にスキャンする「虹彩認証」と「指紋認証」の全3種類の生体認証をセキュリティ機能として備えている。顔認証と指紋認証、虹彩認証と指紋認証を両方アクティブにしてダブルスタンバイができるほか、従来のパスコードによる認証ももちろん使える。万が一、スマホをなくしたときにも万全のセキュリティが確保されているので安心だ。

虹彩認証による素速いロック解除が可能

 筆者も久しぶりにGalaxy Noteシリーズを使ってみて、最初はその多機能ぶりに戸惑うところがあった。だが慣れてくると次第にSペンまわりの機能を中心に、「スマホでこんなことができたらいいな」と思っていたことしっかり揃っていることが見えてきた。自分の「やりたいこと」を目線の基準に置いてNote8の機能を掘り下げていくと、欲しかった機能を見つけることができる。その間口を広く取っているためNote8には膨大な機能が満載されているわけだが、上手にカスタマイズしていくと、ユーザーのわがままな期待にもしっかりフィットしてくれる「自分だけのパーソナルアシスタント」が誕生する。そしていつの間にかGalaxy Note8が手放せないスマホになってしまうかもしれない。


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山本 敦

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