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Googleアシスタント内蔵ヘッドホン×iPhoneの活用術をおさらい!

2018-01-26 19:42:15
 今年のCESではいくつかのオーディオブランドがAIアシスタントを搭載するヘッドホン・イヤホンを発表した。スマートスピーカーで話題のGoogleアシスタントやアマゾンのAlexaを内蔵する新製品が春頃までに続々と発売されるらしい。最新のiPhoneと組み合わせるとどんなことができるようになるのか、現時点で判明している情報をまとめてみよう。

 実はGoogleアシスタントを内蔵するヘッドホンは既にBOSE(ボーズ)から「QuietComfort 35 II(QC35-II)」というモデルが作年秋に国内で発売されている。Alexa内蔵のイヤホンも、両耳のイヤーピースが完全独立設計のワイヤレスイヤホン、ブラギ「The Dash Pro」を日本国内で買って試すことができる。ともにAIアシスタントの初期設定をおこなうために専用のスマホアプリを必要とするが、iPhone XやiPhone 8、iPad Proなど最新のデバイスにBluetoothでペアリングして、iOS版のGoogleアシスタントをインストールしておくだけで下準備は完了だ。

 筆者はボーズのQC35-IIを普段から使っているので、ここではiPhone XとペアリングしてGoogleアシスタント内蔵ヘッドホンを使ってできることを紹介しよう。なお、これから日本で発売される製品はリモコンボタンの配置や仕様に多少の違いはあるものの、基本的にはどのGoogleアシスタント内蔵ヘッドホン・イヤホンもできることは一緒と考えて良さそうだ。

ボーズの「QuietComfort 35 II」は国内でも既に発売されているGoogleアシスタント内蔵ヘッドホンだ

 スマホとの接続後に、左側イヤーカップの外側にあるボタンを長押しするとQC35-IIからGoogleアシスタントを起動できる。元は、ノイズキャンセリングヘッドホンの消音効果を段階的に切り替える機能が割り当てられているボタンだが、ボーズのヘッドホン用アプリ「Bose Connect」の設定からGoogleアシスタントの起動ボタンとして設定が変えられる。短くシングルクリックすると、iPhoneに届いている通知を音声で読み上げてくれる。

左側イヤーカップの側面にある大きめのボタンをクリックするとGoogleアシスタントが立ち上がる

ボタンを短く押すと通知が読み上げられる

 ボタンを長押ししてからGoogleアシスタントが起動した後は、基本的にスマホアプリのGoogleアシスタントと同じように音声で入力したキーワードや天気予報の検索、カレンダーに登録されているスケジュールの読み上げ、Google Play Musicアプリで配信されている音源を音声で検索・再生ができる。AIアシスタントを起動するために「OK グーグル」のようなトリガーワードを発声する必要はないが、その後の操作は音声入力が必要だ。マイクの音声認識の精度はヘッドホン・イヤホンの作り込みにもよるので、小さい声でも正確に拾ってAIアシスタントが認識してくれるかはその製品次第。ボーズのヘッドホンの完成度は高いと思うが、いずれにせよ満員電車の人混みの中で使うのは少しためらってしまいそうだ。

QC35-IIをiPhoneにペアリングしてGoogleアシスタントを起動すると詳細設定の画面が表れる

ヘッドホンの内蔵マイクでGoogleアシスタントと会話しながら色んな機能を操作

 QC35-IIの場合はスマホと1対1でBluetoothでつながることになるので、宅内のスマート家電をヘッドホンから直接操作することはできないが、たとえばGoogle翻訳アプリとの連携は便利。簡単な単語や文を日本語で発声したあとで、「~~を英語で」とコマンドを入力すると素速く翻訳してくれる。スマートスピーカーのGoogle Homeでお馴染みの「ホットペッパーグルメ」などのサードパーティーのサービスも「~~と話す」とコマンドを入力すれば起動して、そのまま音声による操作でおすすめの食事処を検索・紹介してくれる。ちなみに「ピカチュウトーク」はGoogleアシスタント内蔵ヘッドホンでは使えなかった。そして、音声操作でAIアシスタント内蔵ヘッドホンの電源をオン・オフしたり、Googleアシスタントと連動するもの以外のアプリ(アップル純正の「ミュージック」や「マップ」「ホーム」など)まで音声で操作できるという仕立てには今のところなっていないようだ。

ヘッドホンからも様々なGoogleアシスタントと連動するサービスが使える

 QC35-IIはiPhoneにBluetoothでペアリングして、右側イヤーカップに搭載する「マルチファンクションボタン」を長押しするとSiriが起動する。比べてみるとGoogleアシスタントの方がボタンを押してからの起動スピードが速いように感じるが、使い慣れたSiriとGoogleアシスタントからできることの違いも比べられるので面白い。

 なおGoogleアシスタントを内蔵するヘッドホン・イヤホンは、CESの時点でソニー、JBL、LGエレクトロニクスが商品を発表していた。その中からすべてのモデルが日本に上陸するとは限らないが、もし今年新しいヘッドホン・イヤホンの買い増し・買い換えを考えているのであれば、今年は「Googleアシスタント内蔵」がトレンドになるのは間違いなさそうなので、一瞬立ち止まって購入する製品を検討してみてほしい。

CESではJBLなどのメーカーもGoogleアシスタント搭載ヘッドホン・イヤホンを発表した

 アマゾンのAlexaを内蔵するブラギのイヤホンも、昨年の12月に日本で発売されたものを試してみたが、こちらは当時音声入力による操作が英語にしか対応していなかったものの、Amazon Music Unlimitedの日本版サービスから音楽を検索・再生したり、天気やニュースなど情報検索もできた。Alexaを内蔵する製品も、今年Jabraとベイヤーダイナミックが日本で製品の発売を控えている。

ブラギのAlexa内蔵イヤホン「The Dash Pro」

 どちらのプラットフォームに対応するヘッドホン・イヤホンも、今のところクラウドにあるAIアシスタントと通信するためにはスマホとのペアリングが必要だ。デバイスとしてより成熟してきた時にはぜひ本体にSIM機能を内蔵して、単体でモバイルネットワークにつながるようになってくれると、いよいよオーディオにもスマート化の波が押し寄せてきた実感も沸いてくるだろう。
山本 敦

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