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Apple Watchとフィットネスマシンの連携はじまる!アップル「GymKit」を体験した

2018-03-15 22:18:01
 昨年6月に発表され、9月からアップデートによる提供が開始されたApple Watchの最新プラットフォーム「watchOS 4」の中に、日本上陸が待ち望まれていた大型機能がある。Apple Watchをジムのフィットネスマシンと連携できる「GymKit(ジムキット)」だ。いよいよ3月15日に日本国内でローンチされたGymKitの機能とその使い方を、いち早く体験してきたのでレポートしよう。

待望の日本上陸。アップルのGymKitとは
 GymKitはフィットネスジムが導入する最先端の有酸素運動器具にApple Watchをつないで、アクティビティのデータを相互に送り合える機能だ。この新しいテクノロジーによって何が便利になるのだろうか?

Apple Watchとジムのフィットネスマシンが連携するアップルの「GymKit」が日本上陸を果たした

 最新のフィットネスマシンにはユーザーの走行距離や、そこから導き出されたランニングのスピード、傾斜面をランニング・ウォーキングした高低差などのデータが逐次記録される。一方でユーザーが手首の肌に密着させて使うApple Watchは、内蔵する心拍センサーを使って正確な心拍数データを取得、アクティビティの成果を残したり、ヘルスケアアプリを介して様々なデータに読み替えながら健康管理にも利用できるツールだ。それぞれのデータを補完し合うことで、単体の機器だけでは難しかった正確なワークアウトの成果を計れるようになる。

GymKitの登場によって、体を動かしながら今までよりもさらに効率のよいトレーニングメニューが実践できるようになる

どこで体験できる?
 今回はアップルと最先端のフィットネスマシンを開発・販売する大手メーカーとのコラボレーションが実現した。各社が今後フィットネスジム向けに販売するGymKit対応製品が、Apple Watchと連携して正確なフィットネスデータを記録できるようになる。アップルのGymKitによる業界初の試みに賛同したフィットネスマシンのメーカーには、業界トップ3と呼ばれるLifeFitness、Technogym、MATRIX FITNESSのほか、StairMaster、Star Trac、SCHWINN FITNESSなどのビッグネームが揃った。各社製品の売上を束ねると世界市場の約80%のシェアにまで到達する。

ANYTIME FITNESS 恵比寿店ではLifeFitness社が開発したGymKitに対応するフィットネスマシンをいち早く導入した

 今回GymKitのテクノロジーを日本で最も早く体験できる場所になったのは、24時間営業のフィットネスジム「ANYTIME FITNESS」の恵比寿店だ。いまANYTIME FITNESSは全国に300件を超える勢いで店舗を拡大している。筆者の住まいの最寄り駅にも最近同グループのジムが開店して、早速多くのユーザーが利用しているようだ。今回は訪問した恵比寿店も、午後の早い時間帯から体を鍛え、汗を流しにやってきたアスリートたちで賑わっていた。

Apple Watchと連携させる方法
 GymKitを利用するためにはwatchOS 4以上をインストールしたApple Watchが必要だ。Apple WatchをiOS 11搭載のiPhone 5s以降の端末にペアリングしていれば、iPhoneのアクティビティアプリでワークアウトの記録を一目で管理できる。

 ANYTIME FITNESS 恵比寿店ではLifeFitness社が開発したGymKitに対応するフィットネスマシンの最新機種を導入した。トレッドミル(ランニングマシン)/エリプティカル(全身を動かしながら運動するクロストレーナー)/ステッパー(足踏み)/インドアバイクの4種目をトレーニングできるマシンだ。

全身を動かしながら運動するクロストレーナー、エリプティカルマシン

インドアバイクもLifeFitness社が開発した最新のGymKit対応機を設置

 使い方は呆れるほどに簡単だった。はじめにiPhoneのWatchアプリを開いて、「マイウォッチ」から「ワークアウト」をタップ。「フィットネス機器を検出」というメニューのトグルスイッチがオンになっていることを確認する。

 Apple Watchは手首の肌に触れるように身に着けよう。トレーニングウェアの上から装着すると心拍数が計れないからだ。GymKit対応のフィットネスマシンにはNFCを使ってワンタッチでペアリングできる。アップルが独自に開発したセキュアな通信プロトコルにより、1台のフィットネスマシンとApple Watchがペアリングされて、Bluetoothによる双方向の通信がおこなわれる。トレーニング中に記録されるデータを他のスマホやウェアラブルデバイスから読み取ることはできないので安心だ。

Apple WatchをNFCでペアリングする

マシンに合わせてワークアウトのメニューを選択する

 フィットネスマシンにApple Watchをかざすとマシンの大きな画面にペアリング完了の通知が表示されて、Apple Watchから触感フィードバックが返される。ペアリングが済んだことを確めたら、Apple Watchの画面上でこれから実践するワークアウトのメニューを選ぼう。

Apple Watchとフィットネスマシンがスムーズに同期する
 今回はトレッドミルによるランニングを試してみた。マシンの画面にはトレーニング中の歩行スピードや距離、傾斜角度などの情報や、Apple Watchから送られてくる心拍数と、計算から導き出されたアクティブカロリーの数値がリアルタイムにアップデートされている。本気のランニングに熱が入ってくると、手首を返してApple Watchの画面に目を落とすことですら辛く感じてくるものだ。マシンの大きな画面でトレーニングの成果が一望できるのはとても快適だった。

フィットネスマシンの大きな画面でトレーニングの成果がリアルタイムにチェックできるメリットは大きい

 Apple Watchにはユーザーの伸長や体重、年齢・性別などのパーソナルデータが記録されているが、正確なトレーニングの成果を得るためにこれを毎度マシンに手入力する手間は不要だ。一度ペアリングを済ませたらApple Watchの情報は全てマシンのスクリーンを見れば良い。とても効率の良いユーザー体験が実現されている。

ウォッチから送られてきた心拍数、アクティブカロリーのデータがフィットネスマシンの画面上にもリアルタイムにカウントされていく

 トレッドミルでのランニングを一時停止すると、Apple Watch側のカウントも連動して一時停止する。そして運動を再開すると再びウォッチのカウンターも続きの数字を刻みはじめる。当たり前のように思えるスムーズな機器連携も、これをリアルタイムに、かつセキュアな環境下で実現するための技術については、アップルがGymKitの開発の中でも特に長い時間を割いてきたという。

トレーニングを一時中断すると、Apple Watchのカウントもポーズする

マシンによるトレーニングの成果はApple Watchの記録・表示とリアルタイムに連動している

 フィットネスマシンのトレーニングプログラムが終了すると、Apple Watchのカウンターも停止して機器間のペアリングも解除される。いったんペアリングが外れた後はもう、フィットネスマシンの側にユーザーのパーソナルデータやワークアウトの記録は残らないし、データはユーザーのApple WatchとペアリングされているiPhoneのアクティビティアプリにのみ保存される。iPhoneのアクティビティアプリから「ワークアウト」タブを開くと、どこのブランドのフィットネスマシンでトレーニングをおこなったか、トップに表示されるブランドロゴから一目でわかる。

トレーニングの成果はiPhoneのアクティビティアプリに保存される

 なお、トレーニングの最中にApple Watchとのペアリングを忘れてスタートしてしまったことに気がついた場合も、そこまでのトレーニングが無駄になることはない。気がついた時点からApple Watchをペアリングしてあげると、フィットネスマシンとApple Watchがそれぞれに記録してきたデータを同期してくれる。

エリプティカルマシンも体験

これからGymKitが使える施設がますます増える
 今回は日本での導入第1号店となるANYTIME FITNESS 恵比寿店でGymKitをいち早く体験できたが、ANYTIME FITNESSを運営するFast Fitness Japanでは今後さらに全国に店舗を拡大する計画を立てている。その中にはGymKitのテクノロジーを楽しみながらトレーニングができる施設が増えていくことだろう。

全身をくまなく使うマシンによるトレーニングはなかなかハードだが、その成果が見える化されると頑張れる

 アップルではGymKitを日本に先駆けてオーストラリア、アメリカ、英国、中国、香港でスタートしている。GymKitの拡大とともに、フィットネスマシンのメーカーも既存の機器に外付けできるアダプターや、内蔵されているICチップを入れ替える方法も含めて対応プロダクトをスピード感を意識しながら拡大していくという。先端のテクノロジーによって、効率よく楽しみながら体を鍛えられる日が来たことを歓迎しよう。

※Apple Watchの音楽再生がさらに快適に!最新「watchOS 4.1」体験レポート
山本 敦

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