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【デジアナ文具最前線】第10回 Evernote自体が持つデジアナ変換機能

2018-04-23 19:26:48
 前回は、デジアナ文具の情報の入り口であるEvernoteの基本機能をおさらいした。そしてEvernote自体もアナログで記録された情報をデジタル化するための機能を複数持っている。

 まず、EvernoteのiPhone用アプリ機能のデジアナ変換機能を確認しておこう。代表的なのはカメラだ。アプリを起動して「+」→カメラのアイコンをタップするとカメラのモードになる。ここでたとえばメモ帳やノートを撮影する。アプリ側では、情報のデジタルキャプチャーを支援する機能が以下のような形で用意されている。

Evernoteのカメラ機能でメモ用紙を撮影したところ

 まず撮影した画像が台形だった場合、正方形や長方形になるようにプロポーションを補正してくれる。画像のコントラストも補正される。影の部分は自動的に明るくしてくれるし、文字やイラストなどの黒い線はよりくっきりとしてくれる。

 次に書類か名刺かをサイズから自動判別してくれる。書類の場合は保存をカラーかモノクロかで選べる。名刺はOCR処理がなされ、名前や会社名メールアドレスなどの情報を読み取ってくれる。もちろん撮影した画像を画像のままで保存してもよい。その場合も、notebookに分類したりタグ付けしたりしたりといったことが可能だ。

 前回も触れたように、Evernoteはクラウド上に情報を集約・分類するだけでなく、ノートやメモ帳などアナログな媒体に記録された情報をデジタル化することができる。そのときに役立つのがこれらの補正機能というわけだ。

Evernoteの補正機能で、台形補正されたメモ用紙。コントラスト補正もかかっており、文字がよりくっきり読める

 画像は、撮影済みの写真をカメラロールから呼び出して保存することもできる(この場合は、各種補正機能は利用できない)。Evernote上の情報は、パソコンやスマートフォン、AppleWatchなど対応する各種端末から見ることができるようになる。クラウドサービスであるだけでなく、対応する端末が多いからこそこのようなメリットが享受できる。

 Evernoteのもう一つのデジアナ変換を支援する機能は、文字認識機能だ。前述の名刺の場合もそうだが、Evernote内の画像内の文字は認識されて検索対象になる。文字の形や種類にもよるが、ある程度までは読み取られる。またたとえば、パソコンで作成しプリントアウトした文書などの場合は高い精度で認識される。

 ちなみに筆者は、「メモ」「情報」などの文言を明朝体で印刷したラベルをメモ用紙に貼っている。これをドキュメントスキャナーで取り込んでEvernoteに送ることで、上述の文言で確実に検索できるようにしている。

筆者が実践している手書きメモの検索のための方法。ラベルに明朝体で文言を印刷して貼っておき、ドキュメントスキャナでスキャンしてEvernoteに送ると、その文言は確実にOCR処理されて検索対象になる

 このようにEvernoteは、カメラで撮影したものをデジタルデータとして保管するのに役立つ機能を持っている。そして前回触れたようなデータの整理のための機能も持っている。各種デジアナ文具のデータの送信先でもあり、それ自体でもアナログ情報をデジタルに変換しまたきれいに保存するための機能があり、さらにデータ整理のためのシンプルな仕組みもある。アナログなデータをデジタルにすることを考える上でEvernoteは不可欠な存在であると言える。


【著者】舘神龍彦
手帳評論家、ふせん大王。最新刊は『iPhone手帳術』(エイ出版社)。主な著書に『ふせんの技100』(エイ出版社)『システム手帳新入門!』(岩波書店)『意外と誰も教えてくれなかった手帳の基本』(ディスカヴァー・トゥエンティワン)『手帳カスタマイズ術』(ダイヤモンド社)『ポメラ×クラウド活用術: ポメラをクラウドエディターにする方法』(http://amzn.to/2Cm39Bo)など。また「マツコの知らない世界」(TBS)、「ワールドビジネスサテライト」(テレビ東京)などテレビ出演多数。
舘神 龍彦

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