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ゆるキャラにもなったモトローラのダニーさんに、いろんな話を聞いてきました!【デジージョ インタビュー】

2018-06-18 10:00:03


 今夏の携帯電話業界では、SIMフリースマホの雄、ファーウェイが3大キャリアすべてにスマホを納入したことが大きな話題となりましたが、他メーカーもSIMフリースマホの夏モデルを発表しています。モトローラは6月上旬、ミッドレンジのgシリーズから「moto g6 plus」「moto g6」、さらにエントリーモデルの「moto e5」の国内販売を発表しました。

左から「moto e5」(1万8500円)、「moto g6」(2万8800円)、「moto g6 plus」(3万8800円)。すべて税抜き

 実は発表会後、モトローラ・モビリティ・ジャパンの代表取締役社長 ダニー アダモポウロスさんと、プロダクトマネージャーの島田日登美さんにお話をうかがうことができました。社長にインタビューできることは滅多にないことなので緊張するはずだったのですが、最近、ゆるキャラにもなったダニーさんとあって、リラックスしたムードでお話を聞くことができました。

モトローラ・モビリティ・ジャパン 代表取締役社長 ダニー アダモポウロス氏(左)と同社 プロダクトマネージャー 島田日登美氏

ゆるキャラ化されたダニーさんをあしらったシールとワイピングクロス。「マーケティング戦略だから」と説明しながら、恥ずかしそうに赤面した姿にキュンとしました。ゆるキャラ化は本社でもユーモラスで日本っぽいと評判はいいそうですよ

日本での成長は「短距離ではなくマラソンで」
 ダニーさんは、新製品発表会の冒頭で、日本市場での自社の業績に対し「好調で満足している」と語っていました。私はこれを意外に思いました。いやいや、世界のモトローラにしては控えめじゃないですか、もっとバンバン売れたいでしょう?

 いえいえ、モトローラの日本市場に対する姿勢は「短距離ではなく、長距離走、マラソン」なんだそうです。日本は重点市場ではあるものの、「馬鹿げたような拡大ではなくて、もっと地に足の付いた、着々とした成長を目指したい」とのこと。さすがはレノボグループという感じでしょうか。モトローラはメキシコでは1位、ブラジルでは2位と、ラテンアメリカでは高いシェアを獲得しています。ヨーロッパやインドでも大きく成長しているとのこと。焦りは感じられません。日本に参入しながらも、受け入れられずひっそりと姿を消していくメーカーもありますが、モトローラはそんな心配はなさそうです。

 北アメリカでは全キャリアで取り扱われていますし、もちろん、日本の大手キャリアへの納入も目指しています。日本のキャリアがメーカーに要求するレベルは世界でもっとも高いといわれていて、そこに「課題があるのは事実」とダニーさんは認めています。だからこそ、まずはMVNOを最優先に注力し、SIMフリー端末で評価を高めているところ。キャリア納入はその後という構えです。以前、ソフトバンクなどで扱われていましたけれど、モトローラのキャリア端末をまた見てみたいですね。

 その一方で、法人に提供することも狙っているといいます。プロダクトマネージャーの島田さんによると、「モトローラ端末は、(素のAndroidに近い)“ピュアAndroid”なので、法人のお客様に使いやすいと言っていただくことがあります。iPhoneほど高額じゃなくていいというお客様もたくさんいらっしゃいますので」ということでした。

 ちなみに、モトローラの端末はハイスペックな方から、z、x、g、e、cのシリーズがあります。上位3シリーズに加え、今回、下から2番目のeシリーズが日本にも投入されましたが、もちろんzやxシリーズは継続されます。ただ、cシリーズは日本で展開するには「低価格過ぎて、うまくいかない」との判断で、投入の予定はないそうです。

意外に若い人に受けている
 また、もう1つ、プレゼンテーションで意外に思ったのが、モトローラの製品は20代、30代の若い人に支持されているということでした。

日本では20代、30代のモトローラユーザーが多い

 モトローラといえば、世界で初めて携帯電話を作った企業。50代以上なら、当時としては画期的だった小型携帯電話「マイクロタック」に魅せられた人もいるでしょう。けれど、今の20代は当時のモトローラについてあまり知らないはずです。

 ダニーさんも「正直、データを見て我々自身が驚いた」といっていました。モトローラ端末を買っている典型的なユーザー像は、東京に引っ越してきたばかり、仕事も始めたばかりでお金はあまりなく、高い家賃を自分で払わなくてはならない、スマホは良いブランドで品質も高く、お買い得感のあるものを長く持ちたいと思っている人だそう。そういったユーザーのニーズを、モトローラの端末は満たしているというわけです。

 また、島田さんは「そろそろ男性がiOSに飽きてきているのでは」という考えも語ってくれました。「Androidの自由度に気がついた。モトローラ端末はピュアAndroidで、余計なものが入っていない。カスタマイズできる喜びを見つけちゃったんじゃないでしょうか」。

 なるほど、男子はいろいろ自分好みに工夫するのが好きそうですもんね。島田さんは「お父さんとショップに来ていた男の子が納得して買っていました」とも。お父さんから当時のモトローラのカッコ良さを聞いて、それならと納得して買う。いい話じゃないですか。

 実際、私の周りにいる数少ない20代男性にモトローラについて聞いてみたところ、世界で初めて携帯電話を作ったとか、「RAZR」という超薄型ケータイが世界を席巻したといった、かつてのモトローラについては「知らない」と答えました。でも、モトローラのブランド自体は知っていました。いろいろ変わっても、やっぱりモトローラの認知度は高く、その製品がお安く買えるとなれば購買意欲も高まるでしょう。

 ちなみに、従来端末では「moto」と表記されていたブランド名が、新モデルでは「motorola」に戻りました。また、moto e5の背面の指紋センサーの中には「M」のロゴがあしらわれていて、ここは個人的にカッコいいと思ったところです。最近、モトローラは明るくポップなカラーで広告を展開しています。昔のモトローラの、ブラックが基調の質実剛健なイメージも好きでしたが、明るく若々しいモトローラも悪くないと感じます。

moto e5の背面。樹脂ですが質感高く仕上がっています。指紋センサーの中に「M」がすてき

「レストランのごちそうではなく、毎日食べられるご飯」
 ただ、私がモトローラのスマホに対してちょっと残念だと思っている点が、イメージが確立していないということでした。私が以前、しばらく使っていた「moto g5 plus」は、不具合もなく使いやすいスマホで、ネガティブなところは1つもなかったのですが、なぜか印象がぼんやりとしています。何か1つ、強い特徴があるといいのにと感じたものです。

 それに対して島田さんが言った「シェフが作ったおいしい料理というよりは、毎日食べられるご飯みたいな感じ」というコメントには納得しました。確かにそんな感じです。

 島田さんは「味付けを自分でできる余地がある」ことが特徴だといいます。そういえば、zシリーズもマグネットで装着できる機能拡張モジュール「moto mods」で、ユーザーがカスタマイズするモデルです。「何かを押し付けるというよりは『これを使って何をしますか?』という感覚。他のメーカーとここのアプローチが違うのかもしれません」(島田さん)。

 ちなみに、モトローラ端末の特徴的な機能の1つに、ジェスチャーで機能を呼び出せる「Motoアクション」があります。1番人気はカメラが起動する“端末の2回ひねり”で、モトローラユーザーの95%が利用しているそうです。私がこの機能を使わなかったというと、ダニーさんは「残り5%の珍しい人ですね」といいつつ、少し寂しそうでした。今度は活用しようと強く思った次第です。他に、端末を振り下ろすと背面のライトが点灯、端末を持ち上げて着信音が停止、などのさまざまな機能がありますので、ぜひチェックを。

「ハンドバッグテスト」「メイクアップテスト」にも耐える高品質
 今のモトローラ端末に対する私自身のイメージはまだ固まっていませんが、モトローラとしては「品質」「信頼性」「お買い得感」を目指しているとダニーさんは教えてくれました。

 特に品質については、クルマのレクサスを例にこだわりを語ってくれました。「例えばレクサは非常に堅牢で、ドアを閉めれば重厚な音できちんと閉まる。他メーカーの安いクルマはプラスチックのような音がする。品質は大事です。仕上げと、長寿命であることも重要です。例えば、プラスチックの塗装だと1年半くらいではげてきてしまうが、『moto g4 plus』であれば2年前に購入いただいたものでもきれいに保てると思います」(ダニーさん)。

 スマホメーカーは製品の品質チェックに、さまざまなテストをしているものですが、モトローラにもユニークなテストがあることを教えてくれました。シカゴのオフィスでは「ハンドバッグテスト」と「メイクアップテスト」と呼ばれているテストがあるそうです。

 ハンドバッグテストとは、ハンドクリームや日焼け止めクリーム、カギ、ウェットティッシュ、化粧品、口紅などが入った女性のハンドバッグの中にスマホを入れ、ジッパーを閉じ、タンブル装置で24時間ぐるぐる回転させるというもの。次の朝、端末の塗装の状態やディスプレイの傷の状態をチェックするそうです。またメイクアップテストでは、ファンデーションをディスプレイ面に、ハンドクリームを塗装面に塗って、ディスプレイ面が傷まないか、塗装がはげないかをチェックしているそうです。女性の持ち物や化粧品はスマホにとって結構危険なものなのだなと、少し怖くなりましたが、もちろん、モトローラ端末はそういった試験をしっかりクリアしています。

 また、今回の3端末は、大きなディスプレイでも女性の手になじむサイズと形。デザインも洗練されています。特にg6シリーズはカメラの機能や画質が改善され、よりきれいに撮れるようになりました。デュアルレンズなので背景ぼかしもバッチリ。また、フロントカメラは85度の広角カメラで、友だちと一緒の撮影もしやすくなっています。当然、ビューティモード付きですよ。スマホをたくさん使う人には急速充電対応も嬉しいポイントです。

moto g6 plus。g6もデザインはほぼ同じです。背面はガラスで上品な印象になりました

 そして、とにかく買いやすい価格が最大の魅力です。私自身はお金が厳しくて今夏モデルの購入は見送ろうかと思っていましたが、モトローラ端末から1台考えてもいいかなと検討しているところです。
房野 麻子

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