プラスワン・マーケティングは22日、六本木のニコファーレで新ブランドおよび新製品発表会を開催した。
同社が手掛けるMVNOサービス「FREETEL」は、これまで「フリモバ」という名前で、格安SIMと国内外のスマートフォンをセットで提供してきた。発表会では代表取締役の増田薫氏から、新料金プランとショップ展開、およびハードウェア展開についての発表が行われた。
■月額299円からの従量制データ通信プラン
まずは新たな料金プランについて説明。データ通信のみのプランでは、容量100MBで月額299円からサービスを提供する。従量課金制で、1GBで499円、3GBで900円、5GBで1520円、8GBで2140円、10GBで2470円と段階的な課金制となる。
一方、音声通話付のプランについては、これに700円をプラス。SMS付プランは、140円をプラスした価格での提供となる。これは、音声通話付でも容量10GBで3170円と、一般的なキャリアにおける2GBのデータ定額プランを下回る。
「従来のプランでは通信料が先月いくらかかったかは分かっても、何ギガバイト通信したかは分かりづらかった。なので、プランを選びづらい人も多かったが、今回のプランなら大容量なデータを通信しても、一般キャリアよりも安価で安心して使っていただけます」(増田氏)
それに加えてFREETELでは、通信回線の品質についても、最高のものを提供していくという。
「MVNOの格安SIMはいくつもあるが、安いけど繋がりにくい、スピードが出ないという声があった。FREETELではキャリアの最高スピードをそのままに、先ほど提示したような安価なプランで提供していきます。もちろん縛りもありません。積極的にシステムに投資してきたので、かけ放題や長期割などのプランも今後提供できますし、アプリごとでの通信の高速化も実現しています。例えば、iPhoneのアプリ高速化に特化したSIMカードを、“SIM for iPhone”といった形で提供していく計画です」
■販売やサポートは全国のヨドバシカメラが対応
さらに、今後は家電量販店やキャリアショップでの展開も強化していくという。そのひとつの例となるのが、ヨドバシカメラへの専用コーナーの設置だ。登壇したヨドバシカメラ常務取締役の日野文彦氏によると、今後は全店舗でFREETELの端末売り場を設置していくという。
「我々は今年をSIMフリー元年と位置づけて、売り場の展開などに取り組んできました。例えば、現在でもマルチメディアAkiba店では、FREETELについて契約から設置、アフターサービスまでを受け付けています。6月にはさいたま副都心店に、10月には松坂屋名古屋店にもFREETELのコーナーを設置。その他、秋葉原、博多、梅田など、全国の店舗に端末サービスの売り場を作っていく予定です」
これによって、今後はキャリアショップと同様に、ヨドバシカメラの売り場でアクティベーションができるようになるという。また、キャリアショップのティーガイヤについても、7月に大阪・難波でオープン予定の店舗に、売り場を併設する構えだ。
■Windows 10 Mobile搭載で最速を目指す
一方でハードウェアについては、3月発表の「Ninja」で注目を集めたWindows Phoneについて、新たな発表があった。Windows 10 Mobile搭載モデルを2モデルラインアップするという。
「Ninjaを発表した後、早いタイミングでWindows 10 Mobileがリリースされることが分かってきました。我々はこのOSをモビリティの最高傑作だと考えており、専用にフルチューンした端末を提供することを決断しました。現在、マイクロソフトと共同で開発を行い、Windows 10 Mobile端末を最速で提供したいと考えております」
■SIMフリー版“ガラホ”投入も計画
この端末は「KATANA」というブランドでの提供を予定しており、全部で2つのモデルを用意。「KATANA 01」は1万9800円、「KATANA 02」は2万9800円で提供される。この端末については法人需要も見込んでおり、これについてはパートナーのダイワボウ情報システム取締役の松本裕之氏から説明があった。
「我々でも今年をSIMフリー元年として、新たな部署を設置。SIMフリーを法人向けに提供していこうと考えておりました。FREETELの端末については、ファイル共有やセキュリティといったソリューションも含めて、全国90拠点で販売を行う計画です」
その他の端末ラインアップとしては、昨年発表のあった低価格モデル「Simple」がいよいよ今年夏に発売される予定。また、同時期でのガラホ(Android OSを搭載したフィーチャーフォン)の提供も計画しており、Google Play対応でスマホの魅力が最大限楽しめるような端末になるという。さらに、Androidスマホについても、新たに2モデルが登場する予定だ。
「例えば、ソニーのウォークマンのように、ワクワクするような日本のモノづくり。その復活を目指して、新たに『SAMURAI』シリーズをリリースします。ラインアップは1万9800円の『雅』と、3万9800円の『極』。このうち、『極』については、モノづくりの極限を目指した端末です。詳しいことはまだお伝えできませんが、例えばCPUはオクタコアで非常にハイスペックなモデルになっています」
なお、プラスワン・マーケティングでは、今後これらの端末を世界31カ国で販売していく予定で、7月15日からSIMフリーキャリアとして再スタートする。
飛田九十九