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mineoが9月にマルチキャリア化、ドコモ回線利用プランの料金を発表

2015-08-18 19:44:49
 ケイ・オプティコムは9月1日、携帯電話サービス「mineo(マイネオ)」のドコモ回線を利用したサービスを開始する。18日に開催された記者会見では、ドコモ回線利用の料金プランのほか、新規キャンペーンやKDDIの料金プラン値下げ実施、個人向け海外用プリペイドSIMサービスなどを一斉に発表した。

■ドコモ回線利用プランの料金を発表

 同社は今年の5月、NTTドコモ回線を利用したSIMロックフリー端末向けの「mineo SIM」サービスを発表していたが、このほど9月1日のサービスインを前に料金プランが決定した。また同じタイミングで、既存のKDDI/au回線を利用した料金プランの値引きも行う。

 サービスにはデータ通信のみの「シングルタイプ」と、090音声通話付きの「デュアルタイプ」が揃う。価格の内訳は次の通りだ。

■シングルタイプ
<ドコモプラン>
・700円/500MB
・800円/1GB
・900円/3GB
・1,580円/5GB

<auプラン>
・700円/500MB
・800円/1GB ※850円から値引き
・900円/3GB ※980円から値引き
・1,580円/5GB

■デュアルタイプ
<ドコモプラン>
・1,400円/500MB
・1,500円/1GB
・1,600円/3GB
・2,280円/5GB

<auプラン>
・1,310円/500MB
・1,410円/1GB ※1,460円から値引き
・1,600円/3GB ※1,590円から値引き
・2,190円/5GB

 シングルタイプについてはドコモ、auのプランともに同基準価格で提供されるが、SMS利用はauプランが無料、ドコモプランは120円/月が別途かかる。デュアルタイプはシングルタイプと比べてドコモプランが「+700円」、auプランが「+610円」の料金になる。auプランについては現在のユーザーにも9月1日から新料金プランが適用される。

 記者会見の壇上に立ったケイ・オプティコム モバイル事業戦略グループ グループマネージャーの津田和佳氏は、「一般消費者にとって日本初のマルチキャリアサービスがスタートする。ドコモのプランはMVNO他社と比べても競争力のある価格設定にできた。auプランで好評を得ているMNP即時開通については、ドコモプランをご利用いただく場合も、ご自宅からコールセンターに連絡をいただければ1時間程度で開通できるようになる」とアピールする。なおオンラインでのMNP開通申し込みには対応していない。

 さらにドコモとau間のキャリア変更は、通常MNP転出を行う場合は最低5,000円の負担がかかるところ、マイネオ内の回線プラン変更であれば2,000円で提供される。SIM交換手数料は従来の3,000円から2,000円への値引きを実施する。津田氏はサービスの特徴を「マルチキャリアの特性を活かして、ユーザーが使いたい端末に合わせて気軽にプランを変更ができところ」と話した。

 またマルチキャリア対応により、ユーザーが選べる端末の数もauが約50種類、ドコモが約200種類となり、ほかのSIMフリー動作確認端末も含めて「使える端末が最も多く、選択肢の広いMVNO」であることを強調した。

 マルチキャリア化に合わせて、9月1日から各種の割引サービスも拡充する。「パケットシェア」はキャリア回線をまたいでシェアが可能になる。家族で分け合える「パケットシェア」や、指定のマイネオユーザーに送れる「パケットギルト」も、相手がドコモ、auのいずれの回線を使っていても対象になる。

 家族や親戚単位でマイネオのサービスをお得に利用できる割引サービスもある。「複数回線割」は、一人のユーザーで最大5回線までの利用の場合、1回線につき50円/月が割り引かれるというもの。また「家族割」では同一住所や離れて暮らす家族の場合でも、契約者の3親等までを対象に最大5回線まで50円/月の割引を実施する。

 津田氏は「今はauを使っているけれど、近くドコモに乗り換えを検討している」、あるいは「手軽にMNP切り替えがしたい」「使い慣れた端末をそのまま使って通信料金を安く抑えたい」などさまざまなユーザーニーズに対応できるMVNOとしてマイネオがさらに進化したことを訴えた。

■「mineo史上最大のキャンペーン」を実施

 さらに同社はドコモ回線のプラン開始によるマルチキャリア対応を記念して「mineo史上最大」をうたうキャンペーンを展開する。

 実施期間は18日から10月31日。新規契約者が対象となり、1GBコースの月額基本料金800円が「最大2年半」無料になるというものだ。基本として、期間中に申し込んだ全ての新規契約者が「6ヶ月・月額基本料金無料」のサービスを受けられる。これに加えて、ドコモプランを先行予約すれば「+3ヶ月」の無料期間延長が実施される。

 auプランを新規に契約して、セット端末の「AQUOS Serie」を申し込めば24ヶ月間=2年間の月額基本料金が無料になるという仕組みだ。さらに現在マイネオを使っているユーザーについても、SIMカード変更のための事務手数料1回分相当の2,000円が無料になる。

■個人ユーザー向けに「mineo海外用プリペイドSIM」を提供

 これまでは法人向けのみ展開してきた海外用プリペイドSIMのサービスについても、9月1日からいよいよ個人向けに販売が始まる。マイネオでは、アイルランドのキュービックテレコムをパートナーとしてサービスを実現した。アマゾンやeoショッピングモール、大阪のmineoアンテナショップで購入が可能だ。

 データ専用SIMとなり、7つの国・エリアで利用できる30MBのデータが付く。SIMカードを3,000円で購入して、足りなくなったぶんはチャージして追加する仕組みだ。チャージの方法については33の指定エリアで使い切る「データパックチャージ」と、複数のエリアを横断して使える「従量チャージ」の2種類がある。

 「データパックチャージ」は、必要な容量を選んで定額利用ができるもので、価格は650円/30MBから、1,480円/100MB、5,480円/500MB、9,800円/1GBを揃える。チャージ後のデータは30日間利用できる。大手携帯キャリアのローミングサービスよりも安価な点が特徴だ。「従量チャージ」は使った分だけ課金されるプランで、上限金額を設定可能。日本人の渡航者数が多い100の地域をカバーしながら、国をまたいでの利用もできる。

 SIMカード自体は有効期限がなく、維持費は無料で何度でも使える。津田氏は「例えばNTTドコモの海外パケ・ホーダイでは約24.4MBが1日最大1,980円。これを超えると2,980円/日の料金チャージがかかるので、マイネオの方がお手頃と言える。従量チャージなら32円/MBで使える」と魅力を語る。さらにSIM利用の設定は、日本国内から行うことができるので、事前に通信が開通したことが確認できる。海外でSIMカード購入や利用が不慣れという旅行者にとってはうってつけのサービスだ。

 観光やビジネスのため日本に訪れる外国人向けのサービスも新設。10月から「Prepaid SIM for Japan Travel」を導入する。プリペイドタイプのSIMパッケージは、2,800円/1GBと5,000円/5GBから選べる。家電量販店や旅行代理店で購入ができ、最大60日間使える。パッケージには説明を英・中・韓・タイ・日本語で表記し、各言語でのサポート窓口を開設するための最終調整も進められているという。

 津田氏は今後の展開について、マイネオユーザーによるファンサイト「マイネ王」の効果についても触れた。「当社からの一方的な情報発信ではなく、ユーザーの皆様からの意見交換や要望の吸い上げにも大きな効果がある。7月には大阪にアンテナショップをオープンした。1ヶ月間の来場は約15,000人。テレビCMを通じてマイネオのことを知ったという方々や、現在サービスの利用を検討しているが実際に端末を触ってみて納得したいという方々まで反響をいただいている。今後はユーザー向けイベント開催、初心者向けMVNO講座などもこの場所で実施してみたい。オンラインやリアルイベントも効果的に合わせて、マイネオのサービスをより充実したものに成長させていきたい」と意欲を述べた。

 またau回線の音声通話サービスについて、津田氏は「VoLTE対応を11月に開始する見込みが立った」と説明を付け加えた。「ただし条件があり、VoLTE対応のSIMへの差し替えが必要。auのVoLTE対応端末をお手元に持っている場合でも、SIMロックは解除しなければ使えない。このことはお客様にしっかりと情報をお伝えしたうえで導入を進めたい」とした。

 また、以下に記者会見で行われた質疑応答の内容を紹介する。

--- 現在の契約数と手応えは?

津田氏(以下:敬称略):7月末で8万人を超えた。6月から7月にかけて約1万人増えた計算だ。最低利用期間を撤廃したことで解約も増えたが、申し込みの数も増えたことが要因。サービスを初めてから1年間にiPhone/iOS8で利用できなくなる問題も発生したが、これによる大きな解約増もなく、現状のユーザー数は当初想定通りの成果に近いと思う。

 今後は年度末までに契約20万人を目指す。9月1日にドコモ回線を始めた際に、キャンペーンも弾みにしながら一気に増やしたい。

--- 今回発表された料金設定の意図は。MVNO他社と横並びの印象を受けるが、もう少し安くできなかったのか。

津田:au回線のサービスを980円でスタートしたが、データ増量を他社と同じようにしてきた結果、いまは行き着いている感もあった。他社よりも基本料金を下げるという考えはなかった。auとドコモの料金を合わせるのか、別々にするのかという議論もあったが、わかりやすくするために合わせたかった。それよりもマルチキャリア対応になるので、ここで十分闘っていけると思う。また、料金よりも品質を求めるお客様が今でも多いので、まずは品質を磨くことが大事と考えている。

--- auとドコモのどちらのユーザーが多くなるとみている。

津田:バランスはどちらも均等にやりたい。au回線を使っているMVNOは当社を含めて数社。こちらは今まで通りの戦い方で大丈夫だと考えている。ドコモは後発になるので、戦略を練っていきたい。

 店頭での勧め方としては、auのLTEはカバー範囲が広く、ドコモは山間部など極地でもつながるメリットを提案する。全体としては、お客様が使いたい端末は、マイネオなら利用できる環境が整っていることをアピールする。またマイネオに先進的なブランドイメージを持ってくれている方も多いので、そこを伸ばしながら相乗効果を狙う。

--- 「6ヶ月・月額基本料金無料」キャンペーンの狙いはどこにあるのか。最低利用期間の縛りをなくした段階で実施する意義とは。

津田:6ヶ月後に転出される方もいるかもしれないが、私たちとしてはマイネオのサービスを使っていただけたら、必ず満足していただけるほどの品質を獲得している自信がある。キャンペーンが終了しても残っていただけるだろう。

--- au回線でiPhone/iOS8が使えないという問題は解決しそうか。

津田:約1ヶ月ほど前にプロファイルがでてきたので詳細は検討中だが、プロファイルを変えることで使えるものと使えないものが出てきているということが、現状わかっている。iPadなど音声通信機能のないデバイスは安定して使えそうだが、5s/5cにiOS8を入れた環境では、ユーザーの中には使えたという報告もあるが、しばらく経つと使えなくなったり不安定な要素もある。

 早めの対応を進めているが、もうすぐiOS9がリリースされると思われるので、その結果を待ってから可能なものより公表する。まだ検証が必要なものは続ける。もう少し時間をいただきたい。iOS9への対応については現時点でコメントできないが、ドコモ側はおそらく問題ないとみている。リリースされてからしっかり検証したい。

--- ドコモ回線のサービスでは、SIMフリー端末とのパッケージ販売はやらないのか。

津田:正直に言うと、間に合わなかった。年内にはセット端末も発表したいが、現在はまだ検討中。

--- 1枚のSIMカードで両キャリアの回線をカバーできるサービスについてはいつ頃導入するのか。

津田:マルチキャリアサービスとして提供していくなかで、将来は1枚のSIMカードで電波の強い方をキャッチして利用するという仕組みも導入したいが、今のところ大きな進捗はない。現時点ではいつごろ可能になるのか情報を収集をしているところ。導入のタイミングもまだ具体的なことは言えない。

--- プリペイドSIMを海外で使う場合は、SIMの入れ替えが発生するので通話が受けられなくなるが、どのように対処するのか?

津田:海外用のプリペイドSIMはデータ通信のみになるので、音声通話は当社のLaLa Callを提案していく。SIMカードを差し替えて端末を使うという習慣がまだ日本人にはないが、今後は東京オリンピックに向けてより浸透してくることを期待している。

--- ソフトバンクの回線対応は。

津田:次はソフトバンクに対応して欲しいという声はもちろんいただいている。まだ交渉はしていないが、要望が拡大してくるようであれば検討したい。

--- mineoのリアルショップの拡大計画は。

津田:1号店の手応えがあるので、今後の出店についてはコストをみながら検討したい。場所は東京にという声もあるが、関西、あるいは大阪に2号店をつくるという戦略も含めて考えていく。
山本 敦

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