発売直後の「iPhone 6s」を用いた通信速度調査レポート。NTTドコモ、KDDI(au)、ソフトバンクそれぞれのiPhone 6sを用意し、各種スポットで速度調査を実施した結果をお届けしていく。今回は、東京から新青森までを結ぶ東北新幹線で調査を実施した。測定には「RBB SPEED TEST」アプリを使用。各スポットでそれぞれ3回測定し、その平均値を記録している。
東北新幹線、東京・新青森間は全23駅。まずは、東京から仙台まで各駅に停車するやまびこ号に乗車して測定を開始。その後仙台で盛岡行きの各駅停車に乗り換え、さらに盛岡で終点新青森行きの各駅停車に乗り換えた。今回も各キャリアごとにその結果をみていきたいと思う。
ドコモは全23駅の平均速度が下り28.17Mbps/上り8.02Mbps。全区間を通じて概ね好調で、小山・水沢江刺・盛岡・八戸の4駅で下り最速を記録。ワーストは二戸で記録した下り6.20Mbpsで、ここを除いた他の駅ではすべて下り10Mbpsを超えていた。最速値は盛岡で記録した下り77.03Mbps。
次にKDDIは23駅の平均速度が下り32.48Mbps/上り9.09Mbps。仙台で記録した下りの最速値81.07Mbpsを筆頭に各駅で高い数値を出し、全体を通して下りの平均速度は3キャリア中最速だった。ワーストは郡山駅の下り9.42Mbpsでそれ以外は10Mbpsを超えた。大宮・福島・仙台・新花巻・新青森など23駅中13駅で下り最速となっている。
ソフトバンクは23駅の平均速度が下り22.81Mbps/上り11.40Mbps。郡山で最速値となる下り73.98Mbpsを記録するなど序盤は好調で、23駅中6駅で下り最速となった。しかし盛岡駅を超えると3Gに落ちてしまうことが多くなり、いわて沼宮内で下り6.61Mbps、八戸で下り5.52Mbps、七戸十和田で下り6.01Mbpsと低い数値を記録。二戸では電波状態が悪く、駅に停車している時間内では測定できず、記録なしとなった。
東北新幹線において、駅間で気になるのは盛岡以降のトンネル区間。ここでは各キャリアともつながりにくく、改善の余地がある。ただし山陽新幹線と比較するとトンネル区間はまだ短く、使いやすい印象を受けた。
白石 雄太