発売されたばかりの新型iPhone「iPhone 6s」を用いての通信速度調査レポート。NTTドコモ、KDDI(au)、ソフトバンクそれぞれのiPhone 6sを用意して各種スポットで速度調査を実施し、その結果をお届けしていく。今回の調査スポットは今年3月に開業した北陸新幹線 東京・金沢間の全18駅。測定には「RBB SPEED TEST」アプリを使用。各スポットでそれぞれ3回測定し、その平均値を算出した。調査は、東京駅からスタートし、各駅に停車するために長野で乗り換えを行った。
では早速、キャリアごとに傾向を見てみよう。
NTTドコモは、スタート地点の東京駅でいきなり下り89.54Mbps/上り14.39Mbpsという好数値を記録。これは今回の計測では全キャリア・全地点で最速の下り結果であった。ドコモはそのほか、富山駅で78.19Mbps/13.64Mbps、ゴール地点の金沢駅で88.39Mbps/11.61Mbpsと良い結果を残した。一方、佐久平駅で4.49Mbps/2.73Mbps、上田駅で5.32Mbps/4.20MbpsとLTE接続ではあったものの、やや残念な結果の地点もあった。
KDDI(au)は、熊谷駅での81.11Mbps/7.57Mbpsが下り最速。逆に遅かったのは安中榛名駅の3.54Mbps/1.02Mbps。その他の地点は比較的安定しており、下り速度では3キャリア中最も多い8地点で最速を記録。全地点の下り平均も35.12Mbpsと最速だった。
ソフトバンクは、全体的に上り速度が速く、10地点で3キャリア中最速を記録。下り速度も全体的にまずまずといったところではあったが、安中榛名駅では今回の調査で全キャリア・全地点中、唯一の3G接続となり、計測も最後までおこなうことができなかった。
東京から金沢まで最速2時間28分という北陸新幹線。3キャリアとも駅ではまずまず快適に通信できそうだが、開業直後にも調査したようにトンネルが多く、圏外となる時間が長い。トンネルを抜けて電波を掴んだと思ったらまたすぐにトンネルに入り、また圏外……ということもあった。車内には東海道新幹線にあるようなWi-Fiもないため、移動中の通信環境には苦労しそうである。
北陸新幹線では全席にコンセントが設けられており、モバイル機器の充電はできる。今後の通信環境の整備にも期待したい。
吉川 亮太