NTTレゾナントは6日、同社が提供するgooスマホの新モデルとして「g06(グーマルロク)」を13時より予約受付を開始すると発表した。最大の特徴は、LTE対応スマホとしては発表時点で最安値となる7,800円(税抜)という本体価格だ。
端末はクロスリンクマーケティング製の4インチ画面。重さ129グラムと小型軽量モデルだ。Android 6.0搭載。SIMは「OCNモバイルONE」のセットで購入すれば、メーカー希望価格9,800円(税抜き)の本体が7,800円で申し込むことができる。申し込みは「gooSimseller」からオンラインで、6日13時から受付を開始している。出荷は順次開始され、最短で約1週間後には手元に届くという。家電量販店でも9月中旬から取り扱いが開始されるが、gooSimsellerからの申し込み、先着906名には価格の20%をgooポイントで還元するキャンペーンも行う。1560ポイントが還元され、実質6,240円でg06が購入できる。
OCNモバイルONEとのセットで24回払いとした場合は、月々1,980円で音声通話対応スマホを手に入れることができる。NTTレゾナント ポータルサービス部門長 鈴木基久氏によれば、「他社プランはもっと安いものがあるが、それらは2年目からは増額されることがある。g06のプランは2年目以降も1,980円で据え置かれる」と他社プランとのトータルでの割安感を強調した。
同社がg06で狙うターゲットは、フューチャーフォンを使っていて、価格面などからまだスマホに乗り換えていない層、通話もデータもヘビーユーザーではなく価格とシンプル差を優先させたい層(鈴木氏)という。
g06の製品コンセプトは、先代モデルとなるg05について市場分析を行う中で生まれたという。g05は、格安スマホのユーザー層としてはいちばん難しいといわれている20代女性をターゲットとしている。インスタグラムなどSNSへの自撮り投稿のための内側カメラの高解像度化、写真保存のための容量アップなど、女性ユーザーを意識した設計となっている。NTTレゾナントとしては、想定ターゲットに対して一定の浸透は果たしたものの、g05を良いと評価しながら購入しなかった顧客について分析を行った。
すると、46%のユーザーが4インチサイズの小さいスマホを欲しがっているという結果が得られた。また、スマホ主な用途を聞いてみると、電話・検索・ネットサーフィン・地図や乗り換え案内だった。しかし、最近の格安スマホも高性能化を差別化要素とする傾向がある。そのため、4インチサイズで動画視聴やゲームなどあまり重視しないユーザーのための小型でシンプルな端末が少ない。
さらに調べると、このようなユーザーは「性別や年齢でカテゴライズできない層」(鈴木氏)だという。ニッチ層ではあるが、確実にニーズが期待できると考えてg06を開発した。そもそも同社は厳密なMVNOではないし、スマホ販売もgooのポータル事業全体の収益向上やビジネスを考えている。
NTTレゾナントは、キャリアスマホ、格安スマホがとりこぼしているニッチマーケットに向けて、専用アプリがインストールされたgooサービスと親和性の高い端末を普及させる戦略をとったということだ。
中尾真二