UQコミュニケーションズは24日、都内で「2016秋冬 UQ発表会」を開催。新型スマホ4機種、ルーター1機種を製品ラインナップに加えた。また、5分かけ放題の「おしゃべりプラン」、声でSNSをやり取りできる「APlay」といったサービスを発表。ゲストとして招かれた深田恭子さんらが発表会に華を添えている。
■端末ラインナップが充実
発表会にはUQコミュニケーションズ 代表取締役社長の野坂章雄氏が登壇して概要を説明した。KDDIバリューイネイブラーとの合併により、UQ mobileが発足してから1年。野坂氏は「MVNO事業者の最後発としてスタートした。今回の発表で、ようやく端末ラインナップが揃った」と胸をはった。
野坂氏は、新型スマホ4機種の利用層について「AQUOS LのLは、レディーのLでもある。女性にお風呂で使って欲しい。HUAWEI P9 lite PREMIUMは若い男性向けか。IDOL 4はガジェット好きに向けた製品。VRヘッドセットを標準搭載しており、音質も良い。SHINE LITEは使いやすいので、老若男女を問わずに利用できる」と、私感を交えて説明している。また、ラインナップには新型モバイルWi-Fiルーター「Speed Wi-Fi NEXT WX03」も追加。こちらは国内最速クラスの下り最大440Mbpsを実現している。これらの新端末は、UQ mobileオンラインショップなどで11月下旬より順次取り扱いを開始する(詳細は別記事を参照のこと)。
■回数無制限×5分かけ放題の「おしゃべりプラン」
いまUQ mobileが「端末ラインナップの強化」と並行して進めているのが、「サービスの充実」と「タッチポイントの拡大」。新サービスの目玉となるのが、回数無制限×5分かけ放題の「おしゃべりプラン」だ。これは1回5分以内の国内通話であれば、何回でもかけ放題で利用できるというもの。例えば、料金プラン「おしゃべりプランS」なら月額1,980円でデータ容量2GB/月に加えて、回数無制限で5分かけ放題が利用できる。おしゃべりプランは2017年2月22日より提供を開始する。
また、UQ mobileでは通信速度を下り最大300kbpsに落とすことで、“データ消費ゼロ”でSNSが利用できる仕組みを採用している。このサービスを強化する取り組みとして、ネインが提供する音声アシスタントアプリ「APlay」を介してSNSを誰でも簡単に楽しめるようにしていく。利用者は届いた通知を音声で聞く、音声入力したメッセージをテキスト化して送信する、といったことが可能だ。利用層には、文字入力が苦手なシニア、料理中で手の離せない主婦などを想定している。野坂氏によれば、ジョギング中にもLINEが利用できるという。
さらに、“データ消費ゼロ”のサービスをエンタメ分野にも波及。日本最大級J-POP聴き放題サービス「レコチョクBest」や、アジア最大級の音楽聴き放題サービス「KKBOX」をUQ mobileに対応させることで、音楽ストリーミングに費やすデータ容量もゼロで楽しめるようにする。レコチョクBestは月額980円で10月25日に開始、KKBOXは月額980円で12月以降の開始を予定している。
このほか、「UQあんしんサポート」「Filii(フィリー)」といったサポートサービスを追加。10月25日より順次提供を開始する。UQあんしんサポート(月額350円)は、スマホの初期設定などをサポートするもの。オペレーターが電話やリモートアクセスによりスマホやPC、周辺機器などの設定・操作まで行う。契約期間中、何度でも問い合わせが可能。Filii(月額300円)は、子供がSNSで危険なワードを使用した場合に、早期に検知し親に通知するサービス。UQが2016年12月上旬より提供を開始予定のフィルタリングサービス「安心アクセスV」(無料)と併用することで、家族が安心してスマートフォンを利用できる環境を整備していく。
■利用者とのタッチポイントを増やす
UQ mobileの取扱店は、2016年6月現在で約420店舗にとどまっている。利用者との接点を拡大したい同社では今後、リアル店舗の数を増やしていきたい考えだ。イオン、ゲオモバイル、ゲオ、カメラのキタムラから協力を得る形で、2016年度内には約1,000店舗に拡大するという。
これに加えて、代替機の貸出や端末修理受付に対応する「UQスポット」と呼ばれる専門店をつくっていく。東京、大阪といった主要都市からはじめ、ゆくゆくは全国47都道府県に拡大する予定。さらに、オンライン上には24日、コミュニティサイト「UQ PLANET」をオープンさせた。誰でも気軽に楽しめる、全員参加型コミュニティサイトにしていくという。
近藤謙太郎