10月1日に正式スタートしたばかりのLINEモバイル。LINEの通話・トークにかかる通信が無料になるなどのユニークなサービスが特徴だ。そのLINEモバイルではいま、ファーウェイの「HUAWEI P9 lite」が1万円引きの18,800円(税抜、以下同)で購入できるキャンペーンを行っている。あの人気端末が2万円弱で購入できるとあり、筆者も思わず衝動買いした。本稿では、P9 liteの使い勝手を中心に紹介していこう。
■申し込みからわずか2日で
申し込みはLINEモバイルのオンラインサイトから。筆者が契約したプランは、データ専用で月額500円の「LINEフリープラン1GB」。手持ちのスマホで“本人確認書類”を撮影してアップロードするなど、手続きのすべてをスマホから行うと、申し込みからわずか2日後には「商品発送のお知らせ」がメールで届いた。
土曜日の朝早く運送会社から届いた小包を開けると、なかにはP9 liteとSIMカードの封筒が入っていた。真っ白なP9 liteの化粧箱には「SIMカード挿入済み」のシールが貼ってある。そこでP9 liteの電源を入れてみると、すでにAPN設定は済んでおり、すぐに使い始められる状態だった。
■スペックは概ね好印象だが……
HUAWEI P9 liteは、2016年6月発売の大人気SIMロックフリー端末。色彩豊かな5.2インチの高精細フルHD(1920×1080ドット)ディスプレイを備えている。ちなみにディスプレイを点灯するたびに待受画面の写真が代わる仕様で、ここでディスプレイの画質の良さを堪能できる。初めて手にとった際はうれしさのあまり、用もないのに点灯・消灯をポチポチと繰り返してしまった。画面占有率は高めの76.4%。
廉価版のSIMフリー端末のなかには、プラスチック素材を使用しているモデルもある。しかしP9 liteは合金フレームを採用したボディが高級感を漂わせている。衝撃にも強そうだ。手触りの良さはカタログスペックで表現できない部分だが、こうした触覚の良さがユーザー満足度の引き上げに貢献しているのは間違いないだろう。カラバリはゴールド、ホワイト、ブラックの3色で展開する。
OSはAndroid 6.0 Marshmallow。CPUにはHuawei Kirin650(4×2.0GHz+4×1.7GHz、オクタコア)を採用、RAMは2GB、ROMは16GB、micro SDスロットは最大128GBまで対応する。バッテリー容量は3000mAh。チップをグループ傘下のHisilicon社で開発しているファーウェイでは、高性能なCPUを安価に搭載できる。同機に採用されたKirin650も、同価格帯の競合モデルと比較すると性能に優れている。複数のアプリの同時使用、あるいはハイグラフィックのゲームアプリなど、処理の速さが重要な局面で強さを発揮してくれそうだ。ただし、ROMとRAMがやや小さいのが気になる。
背面には指紋認証センサーのほか、1300万画素のメインカメラを搭載。前面のインカメラは800万画素。側面にはnano SIMカードが2枚同時に挿さる仕様で、デュアルSIMデュアルスタンバイ(DSDS)を実現する。なお、micro SDカードの使用時はnano SIM用のスロットが1カ所ふさがってしまうことに注意したい。DSDSを利用する高リテラシー層ならROMが16GBでは足りないことが予想される。nano SIMの2枚挿しか、nano SIM+micro SDか、迷うところだろう。
■カメラはSONY製
それでは、実際の使い心地はいかがだろうか?まずはカメラ、音楽機能について探ってみた。兄弟機「HUAWEI P9」はライカ社と共同開発した“デュアルカメラ”が最大の特長だったが、同機ではSONY製IMX214イメージセンサーを採用している。東京・上野動物園で、シロクマを撮影してみた。
開口部F2.0の明るいレンズにより、さまざまなシーンで精細な写真が撮影可能な同機のカメラ。明暗差の激しい逆光のシチュエーションにも関わらず、最適な光量で数十メートル先のシロクマが綺麗に撮れた。ピンチインで望遠機能も試してみたが、手ブレ補正によりディテールの細かい写真が撮れている。なお「プロ写真」モードではホワイトバランスやISO感度、シャッタスピードなどを自由に調整できる。「ナイスフード」「ライトペインティング」など使いやすくユニークなモードも多数用意されている。
驚いたのはサウンドシステム。プリインの楽曲を再生させると、本体下端のスピーカーから期待を上回る高音質でかつ大音量な音楽が聞こえてきた。同機ではHiSilicon社のHi6402 オーディオ専用DSPと、クリアで大きな音を奏でるSmartPAシステムを採用している。例えば部屋のリビングで音楽を楽しむ際など、モバイルスピーカーの必要性を感じない。P9単体でも、充分にその役割を果たしてくれそうだ。なお製品にはオリジナルイヤホンも同梱される。
次回は、LINEモバイルの通信品質などに関するレポートをお届けする予定。
近藤謙太郎