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一般公開スタート!強化されたTwitter連携など「新生Spotify」のポイントとは?

2016-11-10 15:45:09
 Spotifyは、全世界で約1億人のユーザーを獲得しているという世界最大級のインターネットを利用する音楽ストリーミングサービスだ。日本では今年の9月29日から、オンライン登録を行ったユーザーを“招待”するシステムで走り出したが、このたび11月10日から一般公開を開始。Spotifyアプリをダウンロードしてすぐに楽しめるようになった。

■国内ローンチから6週間での成果は?

 本日都内でスポティファイジャパンが記者会見を開き、社長の玉木一郎氏がこれからの展開について詳細を語った。

 Spotifyのサービスは現在、日本を含む世界60カ国で展開されている。世界各国のアーティストがつくった4,000万曲の音楽コンテンツを、スマートフォンにタブレット、パソコン、ゲームコンソールやテレビなどを使って楽しめるのが特徴だ。全ての機能が無制限に使える月額980円(税込)の課金制プレミアムサービスのほか、ストリーミング再生中に音声広告が挟み込まれたり、音楽再生はシャッフルプレイになるなどの制限が加わる無料サービスの、2種類のメニューを揃えている。

 記者会見の壇上に上がった玉木氏は、9月末から招待制で始まった国内サービスの成果を振り返った。招待期間中はSpotifyが特徴の一つとするレコメンデーションエンジンのアルゴリズムを強化、精度を高めることに注力してきたという。招待制というシステムを採用したことで、まずは音楽に感度の高いファンを多く獲得できた手応えを玉木氏は感じていると述べた。アーティストのBABYMETALとのコラボレーションに代表されるように、アーティストが直接ファンにSpotifyの招待コードを贈ることでファンとの距離を近づけるという試みにも良い反応が得られているという。また玉木氏は「クラブやラジオのDJとしても活躍するDJ TAROに代表されるインフルエンサーの方々が、Spotifyの認知拡大に与えた影響はとても大きい」と強調した。

 Spotifyのユーザーからも、未知の新しい音楽、自分の好みにフィットするリスニング体験に出会えたという声が多く寄せられているという。またソーシャルツールとの連携機能を設けたことで、ローンチ以後クチコミによるファン拡散にもうまくつなげられたと玉木氏は語った。

■楽曲再生の約1/3がプレイリスト再生。ゲームユーザーの琴線にも触れた

 玉木氏の説明は、日本でのローンチ後、ファンがSpotifyをどのように試聴してきたかという分析にも及んだ。

「楽曲再生の約1/3は楽曲を直接検索して聴くオンデマンド再生ではなく、プレイリストから発生するものだった。20億件を超えるプレイリストがSpotifyのプラットフォーム上に登録されている。その日の気分や生活シーンに合わせ込んだプレイリストが好評。ユーザーからは新しい音楽との出会いが広がり、“眠れない夜”を過ごす機会が増えたという嬉しい反響もいただいている」(玉木氏)

 玉木氏は特に人気が高いプレイリストとして「ゲーム」を挙げた。室内、屋外を問わずゲームを楽しみながらBGMとしてスポティファイを聴いて、ゲームの世界に深くめり込むユーザーが多いのだという。また日本発のユニークな試みとして、作家の村上春樹の作品と関連の深い楽曲を集めて、読書と音楽を一緒に楽しめるというプレイリスト「Music From Novels」も人気を博している。

 玉木氏は「ユーザーと音楽との出会いの場を提供するだけでなく、日本から世界へアーティストのクリエーションを発信することもSpotifyの大事な使命」と語る。日本でのローンチ後、新鋭のミュージシャンであるビッケブランカがソーシャルツールによる拡散効果も働いて、現在までに再生回数10万を超えるヒットを記録しているという。またRADWIMPSのボーカリスト、野田洋次郎のソロプロジェクトである「illion」が、Spotifyで作品を発信後、まずノルウェーで火が付き、これをイギリスのキュレーターがピックアップしたことから、現在までに再生回数が50万回を超えるメガヒットにつながっていることが好例として紹介された。

■ShazamやTwitterなど外部アプリサービスとの連携も強化

 本日から国内でSpotifyが一般公開されるタイミングに同期して、いくつかの便利なサービスが追加される。ひとつめが音楽認識アプリの「Shazam」とSpotifyの連携だ。Shazamの検索でヒットしたタイトルから、「Spotifyで聴く」というメニューをタップするとSpotifyのアプリに飛んで全曲フルサイズで再生できるようになる。

 もうひとつはTwitterとの連携強化だ。これまでにもSpotifyで聴いている音楽のリンクをツイートする機能はあったが、これを進化させて、Twitterの画面上に直接30秒間の試聴音源を投稿できる「Twitterオーディオカード」機能がSpotifyアプリに統合される。カードに表示されるアイコンをクリックするとSpotifyアプリが立ち上がり、フルサイズの楽曲を聴くこともできるようになる。

■外部オーディオ機器やカーエンターテインメントにもつながっていく

 Spotifyを「いつでも・どこでも」楽しめるようパートナーも広げていく。9月末の国内ローンチの際に発表されたWi-Fiオーディオ機器との連携サービスである「Spotify Connect」については、現在100種類以上の対応デバイスが揃ってきたという。対応製品を展開するメーカーの中にはソニー、ヤマハ、テクニクス、マランツ、デノン、パイオニアなどのお馴染みの国内オーディオブランドの名前が並ぶ。

 とりわけアメリカのオーディオブランドであるボーズとのパートナーシップは緊密なものであるという。本日の記者会見には、ボーズの日本法人から代表取締役社長のピエール・ベルラン氏が列席し、Spotifyとのパートナーシップについてコメントした。

 ボーズは新たな音楽リスニングの楽しみ方を、とてもシンプルに提供することを心がけてきたというベルラン氏。同社のネットワークオーディオスピーカー「SoundTouch 10」は、開発の初期段階からSpotifyと密接にサービスを設計してきた製品だ。またモバイルアプリの「SoundTouch」を使えば、ネットワークスピーカーによる音楽再生を、Spotifyのサービスを統合したかたちでスムーズにリモコン操作ができるのも特徴だ。こうしたアドバンテージは、ボーズとSpotifyがそれぞれの開発リソースを持ち寄りながら、ハードとアプリ、双方向の観点から密接な共同開発ができたことから生まれているとベルラン氏が強調した。

 今後もSpotifyのリスニング環境は宅内やスマホによるポータブルオーディオ環境を超えて、オートモーティブ対応にも広がるようだ。BMWは80車種以上、ボルボは90シリーズが搭載するセンターコンソールに順次Spotify対応の機能を追加していく。同様のサービスがローバーミニも対象に広がっていくという。

 リビングのテレビにもSpotify対応の波は拡大していく。グーグルのHDMI搭載ストリーミング端末である「Chromecast」、並びにソニーのBRAVIAが採用するAndroid TVのプラットフォーム上でSpotifyアプリの提供が予定されている。

 ゲーム機についてはPlayStation Musicとの連携について、キャンペーンなども展開しながらより一層強化を図る。ソニー・インタラクティブエンタテインメントからは塚嵜英史氏がゲストスピーカーとして記者会見に登壇。CGアーティストのエゴイストと連携しながら、ゲームコンテンツとSpotifyによる音楽再生を結びつけることによって広がる、新しい音楽の楽しみ方をPlayStationシリーズのユーザーに向けてアピールしていきたいと語った。
山本 敦

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