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FREETEL、新プラン「スマートコミコミ」を開始…JAL・JTBとの協業でインバウンド強化も

2016-11-21 19:00:06
 格安SIMサービス「FREETEL」(フリーテル)を展開するプラスワン・マーケティングが21日、2016年末に発売されるスマートフォンの新製品、並びに新サービス「スマートコミコミ」の内容を披露する記者説明会を開催した。

 会場には同社代表取締役の増田薫氏が出席したほか、イメージキャラクターを務める女優の佐々木希がゲストとして登壇した。

■新サービス「スマートコミコミ」「とりかえ~る」を発表

 はじめに11月21日の発表と同時にサービスインとなった新サービス「スマートコミコミ」を紹介しよう。同サービスは残額なしで機種変更ができるコミコミプランとして提供してきた「かえホーダイ」をベースに発展させたもので、適用される端末のラインナップを広げながら、「スマホ本体代金+高速データ通信+かけ放題の音声通話サービス」を定額で利用できるようになる。端末やデータサービスの選択によっては、最安で月々1,590円(税別)からのプランが用意されているのが特長だ。

 スマートフォンはPriori 3とKIWAMI 2を加えた6機種が対象になる。ドコモの通信回線を利用するLTEのデータ通信プランは従量制、定額制のプランから好きな方が選べる。データ定額プランについては本日から1年間の期間限定で、最大4GBをプレゼントするデータ増量キャンペーンが実施される。

 定額3GB以上のデータ通信プランを利用するユーザーを対象に、SNSの通信が使い放題となるアプリを従来のLINE/WhatsApp/WeChat/ポケモンGOのほかに、12月20日からTwitter/Facebook/Messenger/Instagramにも対象枠を広げて無料で提供する。かけ放題の音声通話は5分以内のコールが対象となり、通話の回数に制限は設けられない。

 なお来年からは他社端末についても「スマートコミコミ」の対象として一部組み込んでいく考えであると増田氏がコメントしている。

 スマートフォンの機種変更サービスも「とりかえ~る」として一新される。半年ごとに、新モデルへの機種変更を対象として分割支払いの残金が免除されるというもので、ユーザーが対象となる新端末に買い替えやすいようサポートすることが目的だ。端末を半年使えば買い替えの際に残金が免除され、新たに購入する端末の代金のみ支払えばよいという仕組み。画面割れなどの破損があった場合は一年間経過していれば新モデルに機種変更できる。

■JALやJTBなど他業種企業とのパートナーシップを拡大

 フリーテルは他業種企業とのパートナーシップの拡大にも力を入れている。本日の会見には3社のパートナーが招かれ、フリーテルと展開する協業の内容を説明した。

 日本航空(JAL)は、プラスワン・マーケティングとの協業により、日本を訪れる中国人観光客へJALの機内でSIMカードを配るサービスのトライアルを実施した。特に中国で利用者の多いSNSアプリであるWeChatがパケット代無料で利用できるようになるデータSIMカードを、北京と上海から東京・羽田に上陸する便の乗客に配布した。「ユーザーのアンケート結果はおおむね好評。次回も利用したいという声が多く戻ってきた。日本を訪れていただく方々に航空会社として最高のおもてなしを実現したいという思いが強くなった。プラスワン・マーケティングとともに、同サービスを本格的にスタートさせて、今後は対象国・対象便を増やしたい」と語るのは壇上で試験サービスの内容を紹介した日本航空の深田康裕氏だ。

 日本国内でWeChatのサービスを展開するネットスターズからは、代表取締役の李剛氏が登壇した。李氏によれば、昨年からWeChatオンラインペイメントが日本国内に導入され、今日までに約600店舗での導入実績をつくってきた。WeChatによるデータ通信を無料で提供するフリーテルのアプリが登場したことで、中国からのインバウンドにとって頼もしいコミュニケーションツールができ、訪日を後押ししている」という。今後はアプリから500以上の加盟店で使えるクーポンブックを提供しつつ、訪日前の中国国内でのプロモーションにも積極的に活用していく考えだ。

 JTBグローバルマーケティング&トラベルからは久保寺繁氏が出席した。同社ではプラスワン・マーケティングとともに、フランスからのインバウンド向けにスマホのレンタルサービスの実証実験を行った。「日本は通信コストが高く、フリースポットが少ないと海外の方々に指摘されているが、国内ではインバウンドにアプローチしたいという声が多く寄せられている。それぞれのタッチポイントをつくるために、安全・便利・快適に使える通信ツールを提供したいと模索していたところ、フリーテルのサービスにうまくミートした」という久保寺氏。観光客に貸し出した端末には、日本で便利に使える地図アプリなどをプリインしたところ好評を博して、次回もまた利用したいという反響が返ってきた。同社もこれから同サービスの本格スタートに向けて準備を進めていく考えだ。

■国内ではフリーテルショップにも注力。年間200店舗のオープンを目指す

 プラスワン・マーケティングの増田氏は、「今年は多くのパートナーと新しいサービスを拓いてきた1年だ。海外では新たにベトナムに進出し、現地の流通、ディストリビューターの協力を仰いで無事船出に成功することができた。直近では海外15か国でフリーテルの製品をローンチしているが、このたびチリ市場でシェア1位を獲得できた。今後も北米中南米、東南アジアで日本のメーカーらしい高品質な製品を発売し、しっかりとサポートも提供していきたい」と意気込みを語る。

 国内では年内に初の「フリーテルショップ」をオープンさせる計画が進んでいる。「いくら革新的なサービスや製品を出したところで、人々の“買い方”を変えることは難しい。だからショップ展開に力を入れていく。今後は全国に展開しながら、1年で200店舗規模で増やす。ショップでは製品の購入だけでなく、修理対応も充実させてユーザーのお役に立ちたい」と増田氏は抱負を述べた。
山本 敦

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