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誰が得する?毎月1,500円を割引くドコモの新料金プラン「docomo with」

2017-05-24 19:01:02
 NTTドコモが5月24日に新製品発表会を開催し、スマホ・タブレットの2017年夏モデルや新料金プラン「docomo with」を発表した。対象の端末を購入すると、毎月1,500円が“ずっと割引”されるという料金プランの内容に迫る。

 発表会の壇上にはいつものようにNTTドコモ 代表取締役社長の吉澤和弘氏が登壇した。冒頭に吉澤氏は今日の発表会のテーマは「Challenge to Change(変化のための挑戦)」であると宣言。別項で紹介するスマホ・タブレット8機種のほかに、とりわけ注目を浴びた“挑戦”のひとつが新料金プランの「docomo with」だった。その概要から紹介しよう。

 「docomo with」は、ドコモが2017年夏モデルとして発表した「arrows Be/F-05J」「Galaxy Feel/SC-04J」を対象に設けられた新しい料金プランだ。従来からドコモでは、ユーザーが端末を購入した際に一定の金額を割り引くサービスである「月々サポート」を実施している。今回の「docomo with」の対象となる端末については月々サポートが受けられない定価購入になる代わりに、1,500円を“ずっと”割り引いてくれる。それぞれ2万円中ばから3万円半ばの本体料金になるミドル・エントリークラスのスマホだが、端末料金の支払いが終了したあとでも1,500円が毎月利用料金から割り引かれる。

 サービスの開始はarrows Beが発売される6月1日から。Xiで「カケホーダイプラン」「カケホーダイライトプラン」「シンプルプラン」のいずれかの基本プランと、パケットパックの契約が必要になる。なおdocomo withの契約者を対象としたdポイントのプレゼントキャンペーンが7月31日まで展開される。

 ドコモの吉澤社長は新料金プランを開設した理由について「これまで、ひとつの端末を長期にわたってご利用いただいているお客様を優遇する料金プランがないというお声をたくさんいただいていたから」と壇上で説明している。

 新料金プランの対象となる端末は2機種のみ。富士通コネクテッドテクノロジーズ製の約5.0インチのスマホ「arrows Be」は、おサイフケータイやワンセグ、防水・防塵対応などの機能を揃えるミドルレンジ。サムスン製の「Galaxy Feel」は今回発表された新機種の中で、約4.7インチと最もコンパクトで手に馴染みやすいデザインを特徴としている。それぞれに必要十分な機能を揃え、ドコモが提供する多くのサービスを利用できる良質なスマホではあるものの、スマホを使い慣れたユーザーにとってはやはりもの足りなく感じてしまうスペックだ。上位機種にもdocomo withのプランが使えないのは残念に思うが、ドコモでは今後新料金プランのメリットをどのような形でアピールしていく考えなのだろうか?会見で行われたQ&Aセッションや囲み取材の場で、吉澤社長が新料金プランの詳細についてもう少し深く突っ込んだ応答をしているので紹介しよう。

--- 新料金プラン「docomo with」はどんなユーザーが得するプランなのか。

吉澤氏:これまでは端末を頻繁に買い換える方だけに割引のメリットがあるように感じられるというご意見を、ユーザーからいただくことも多かった。docomo withはずっとドコモの端末を使ってくれた方がメリットを感じられるようなサービスにしたい。これまでの端末購入補助(月々サポート)を平行して使うことはできないが、定価で買っていただくことで1,500円をずっと利用料金から割り引く。2万円半ばから3万円半ばという端末の料金を前提に、24ヵ月(2年間)でもう36,000円が割り引かれることになるので元は取れたと感じていただけるはず。お客様に対するドコモの充実したアフターサービスも一緒にご利用いただけるので、単純に値引きだけをアピールするためにつくったプランではないとご理解いただきたい。

--- なぜ対象の端末が2機種に限られているのか。それぞれスペックが抑えめだが。

吉澤氏:新料金プランの第1弾モデルということで、今回はこの2機種に絞った。端末は当然増やしていきたいと考えているが、今回スタートしてみてからお客様の反応もみて、今後どのような端末を対象にしていくのがふさわしいのか決めていきたい。

--- 2機種のユーザーだけを優遇しているようにみえるので、不公平をうったえる声も出てくるのでは。

吉澤氏:対象機種を買ってもらうことが条件。だから複数の端末をお持ちの方がその中で対象端末を選んでもらえればメリットは感じてもらえるはず。対象機種以外のモデルは月々サポートを継続してご案内するので、不公平ではないと納得してもらえると思う。何はともあれ、docomo withを新しいサービスとして確立させることが先決。ご利用いだたく方が増えれば、今後サービスとしてどの方向に向かうべきかも見えてくるはず。

--- 色んな料金プランがまた乱立してしまうと、ユーザーにはわかりにくくなる懸念もある。

吉澤氏:ドコモの料金プランが複雑という声をいただくこともあるが、当社としては常にプランのシンプル化に取り組んでいる。色んなご意見があることは承知だが、docomo withでは同じ機種を長く使って下さるお客様のニーズに応えることに注力したいと考えた。今後も全体を俯瞰しながら、もしお客様のニーズが枯れているものは徐々にシュリンクさせたり、新しく設計したプランに移行したりということも考える。全体として目指すところはシンプル化だ。

以上が吉澤社長の発言である。

 毎月1,500円の割引が利用できると聞けば、確かに魅力的なプランではあるように思うが、端末の購入代金はあくまで定価となるため、高級機種の場合は割引率がもう少し高くないと全体に負担を感じられるだろう。またハイスペックな高級機を好むユーザーは1~2年サイクルでの買い換えをバックアップしてくれる現行の「月々サポート」の方がメリットを強く感じられるかもしれない。docomo withは「ひとつのスマホを長く使い込みたいユーザー」、あるいは「安価にスマホを買って使いたいエントリー層」であればお得感がわいてくるプランになるだろう。ただ、何より対象となる端末が少ないのでユーザーにとってはいまいち決め手に欠ける。モデルチェンジ直前の中上級スマホも対象になれば利用したいと考える向きが増えるのではないだろうか。ユーザーの声を受けて、どのようなプランに変化していくか注目したい。
山本 敦

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