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ママたちの声を集めてつくった「子どもにもやさしいスマホ」は世界一安全!?……トーンモバイル

2017-07-26 08:00:40
 フィーチャーフォンに代わるスマホを探すシニア層や、はじめてスマホに触れる子どもたちなど、いわゆるスマホ入門層向けの端末やサービスを発表してきたMVNOのトーンモバイル。今度は子どもを持つ女性層を中心に支持される雑誌「VERY」とコラボして、子どもが安心して使える“世界一安全なスマホ”を開発したという。

■独自の技術で、子ども・シニア向けスマホのイノベーションを起こす

 都内では25日にトーンモバイルの記者会見が開催され、壇上に上がった代表取締役社長の石田宏樹氏が新機種の特徴とサービスができた背景などを説明した。

トーンモバイル代表取締役社長の石田宏樹氏

 石田氏は国内におけるMVNO市場の伸びしろがまだ豊かにあると強調しながらも、大手キャリアが顧客向けに提案するプランと、MVNOのいわゆる“格安”サービスが乱立してしていることで、ユーザーが自分に一番ふさわしいサービスを選びにくい環境が生まれていると指摘する。「過剰な顧客満足競争で、各社サービスの差別化要素が見えなくなっている現状で、トーンモバイルはイノベーションによってコスト削減と付加価値向上を同時に追求していきたい。スマホについては現顧客のセールスアップだけを追求するのではなく、子どもやシニア層を中心に開拓しながら明確な差別化戦略を添加していくことが大事」と石田氏はこれからの戦略を説いた。

 特に、現在トーンモバイルが獲得に成功している「子ども層」は、石田氏がこれからも注力すべきターゲットとして掲げている。トーンモバイルはこれまで、月額基本料金1,000円というプランと、自社開発によるスマホ「TONE m15」によるシンプルなサービスメニューを徹底しながら結果を出してきた。

■VERY編集部とコラボ、「ママが子どもに持たせたいスマホ」の具現化

 8月1日に発売される新機種「TONE m17」はOSにAndroid 7.1.1を採用。5インチのHD液晶や約13MPのメインカメラ、約5MPのフロントカメラを搭載したミドルレンジ端末だ。今回は富士通コネクテッドテクノロジーズとノウハウを共有して共同開発を行っている。全国のトーンモバイルのショップなどで8月1日からの発売を予定する。価格は34,800円(税別)。

トーンモバイルの新端末「TONE m17」

 石田氏は「トーンモバイル独自のサービスを快適に使えるスペックを追求した」と、新端末のバランスの良い完成度をアピールした。同社の持つ独自のハードとソフトの開発技術を結合させた「TONE COREプラットフォーム」の思想をベースにするユニークな機能が特徴だが、今回のモデルはそれ以上に、同社が持つ技術を投入して「子ども向け」の“安心・安全機能”を徹底して研ぎ澄ませたことに注目すべきだろう。コンセプトの立案には光文社の人気女性誌「VERY」の編集部も加わり、「ママが子どもに持たせたいスマホ」としてのユニークな機能を数多く搭載している。特徴として掲げられた、子ども向けの安全・安心機能には、主に以下の5つがある。

■夜中は利用不可!「TONE×VERY」宣言

 ひとつは、夜の22時から朝の6時まで端末に自動ロックをかけられる「TONE×VERY」宣言だ。最近は我が子が夜遅くまでSNSアプリにハマってしまったり、SNSサービスを媒介として子どもが巻き込まれる事件も起きている。親世代からは「子どもが夜使えないスマホ」を望む声が高まっていたことを受けて、トーンモバイルが具現化を試みた。同社の独自技術により、利用登録時にユーザーが12歳以下の子どもであると判明した場合、子どもが同意のうえで、親がロックをかけたスマホの利用をすすめることができるようになる。ただし、ロック中も緊急連絡や位置情報のトラッキングはアクティブになる。

夜の22時から朝の6時まで端末に自動ロックをかけられる「TONE×VERY」宣言。

ロック中も緊急連絡や位置情報のトラッキングはアクティブになる

■塾や学校にいる時はスマホをロック

 もうひとつは、あらかじめ設定した場所に子どもが出入りした時に、子どもの居場所を通知する「ジオフェンス」機能を建て増しして、さらに設定した場所に入った時に端末に自動ロックをかける「ジオロック」機能が加わる。例えば子どもが学校や塾などでスマホを使って遊ばないように、親がコントロールできるというものだ。こちらもロック中に位置情報のトラッキングや緊急連絡をアクティブにできる。

■手書きした「約束」がスマホの設定として反映される

 スマホがオーナーである子どもの行動を学習して、リアルの世界での活動と、ネット内での行動履歴をまとめてくれる「行動サマリーレポート」も搭載される。さらにもう一つの機能である「親子の約束」は、モバイル端末の操作が苦手な親世代のためのもの。専用用紙に対象のアプリと利用したい時間帯を子どもがペンで書き、「TONE見守り」アプリのカメラで撮影すると、「約束」の内容がアプリの利用時間制限として自動で設定される。AIと文字認識の技術をベースに開発されたという。

リアルの世界での活動と、ネット内での行動履歴をまとめてくれる「行動サマリーレポート」

「親子の約束」機能。専用用紙に対象のアプリと利用したい時間帯を子どもがペンで書き、「TONE見守り」アプリのカメラで撮影

「約束」の内容がアプリの利用時間制限として自動で設定に反映される

■緊急時に素早い連絡を可能とする「お知らせシール」

 そして最後の5つめが9月以降の追加を予定する「お知らせシール」だ。NFCで読み取るスマートタグを活用して、子どもが帰宅したことを親に知らせたり、特定の連絡先を登録したシールにスマホをかざすだけで電話がかけられるなど、親子のコミュニケーションをサポートする。石田氏は、シニア向けの見守り機能としても訴求していく考えを述べた。

NFCで読み取るスマートタグを活用

 新端末の記者会見には雑誌VERYの編集長である光文社の今尾朝子氏も出席。トークセッションの中で今尾氏は「格安スマホと呼ばれている端末でも、ユーザーが求める仕様に合わせて洗練させることで、より魅力的な商品になることを、今回TONE m17の開発に参加させてもらって知った」とコメント。デジタル機器の扱いやネットリテラシーに疎いママ層が、子どもをスマホへの依存から救うための答えが示されたことに大きな意義があると、新機種の登場を歓迎した。



■新端末「TONE m17」の使い勝手

 だが作り手側の意気込みがどんなに強いものであったとしても、端末としての使い勝手やデザインが満足できなければ、いくら親が勧めたところで子どもにそっぽを向かれてしまうだろう。記者会見の会場でTONE m17の実機をわずかの時間ながら触ってみた手応えを報告しよう。

 5インチの端末は子どもが片手で持つには少し大きいようにも思えるが、デザインをスリムに仕上げて、リアパネルは表面にマットな質感を持たせたことでホールド感は高めている。CPUは1.2GHz、メインメモリーは2GBとミドル~エントリークラスの標準的なスペックだが、画面をタッチしながらアプリの起動や切り替えなどを試してみると、操作感はスムーズだった。

m15と同じくカラーはホワイト。マットな質感とした

本体はスリムなデザインに。大人なら片手持ち操作も楽々

■落としても、濡れても、洗っても大丈夫

 本体はMIL規格の23項目に準拠。子どもの背丈を基準に高さ1.5mから26方向でコンクリートに落下させて、画面が割れないことを確認する富士通コネクテッドテクノロジーズ独自の耐久試験もクリアしたタフネス仕様だ。防水性能はIPX5/IPX8相当、防塵性能もIPX6相当として、食器用洗剤を着けて洗うこともできるという。

子どもの背丈となる1.5mの高さからコンクリートの床に落としても壊れにくくつくられているという

 トーンモバイルの石田氏は、端末の設計に「TONEダメージレス構造」というコンセプトを採用したと壇上でアピールしている。これは強化ガラスやステンレスフレームなどによって本体を“くるむ”ようなデザインとして、コアの部分を保護するというもの。「子どもたちがカバンの中に入れたスマホをラフに出し入れしても、傷が付きにくく長く使えるようにして欲しいという親御様のリクエストを受けて考案したもの」なのだとか。

「TONEダメージレス構造」によるタフネス仕様を実現

 他にも製品パッケージにNFCタグを内蔵して、スマホの故障診断・修復ツールを起動させる「置くだけサポート」をアップデートして、新たにバッテリーの不具合をチェックできる機能を追加した。また将来はTSUTAYAが展開するコンテンツサービスと連携する計画もあるようだ。石田氏は、トーンモバイルの端末とサービスを契約するユーザーは、TSUTAYAのVODサービスによる動画再生をパケットフリーにするアイデアなどを例に挙げている。

商品パッケージが故障診断のツールになる「置くだけサポート」に対応

TSUTAYAのVODサービスによる動画再生をパケットフリーにするアイデアなども示された

■トーンモバイル新機種は大人にも魅力的なのか?

 あとは動画視聴などLTEによる視聴時に通信のパフォーマンスが落ちないか不安が残るかもしれないが、トーンモバイルでは1GB/300円から購入できる「高速チケットオプション」も用意しているので、その点について大きな心配はなさそうだ。なおWi-FiテザリングやBluetoothによる音楽再生機能など、ビジネスマンがほしがる機能も抜かりなく乗せている。

 TONE m17はミドル・エントリークラスのスマホとして、大人のユーザーも納得のコストパフォーマンスを実現した端末だと言えそうだ。トーンモバイルでは新端末の発売後、9月ごろにシニア層向けの新サービスをアップデートにより追加する計画があると発表している。いまスマホの購入や買い換えを検討しているシニア層の方々は、こちらの発表内容を待ってから決めても良さそうだ。

 またトーンモバイルでは新端末の発売に合わせて、「機種変更キャンペーン」として、m17への機種変更を行った場合に月額1,000円の基本料金を6ヶ月間無料にするキャンペーンを実施する。機種変更前のモデルは問わない。さらに新機種の発売後も現行モデル「TONE m15」の販売は継続される。TONE m15については、契約時に月額基本プランを1年間無料(1,000円×12ヶ月分)、あるいは端末代金を1万円値引くサービスのどちらかが選べるキャンペーンも始まる。後者を選ぶと端末代金が19,800円になる計算だ。

トーンモバイルの石田宏樹氏と雑誌「VERY」編集長の今尾朝子氏

 8月1日には代官山蔦屋書店で、トーンモバイルのCMキャラクターである俳優の坂口健太郎を招いた記念イベントも開催を予定している。同店舗で端末に触れることもできるので、足を運んでみてはいかがだろうか。
山本 敦

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