MAYA SYSTEMは2月9日、記者向け説明会を開催。プラスワン・マーケティング(昨年12月に民事再生手続きを申請)から継承したFREETELブランドにおいて、ニューモデル2機種を発表するとともに、これまで同社がおこなってきたeSIM事業とFREETELの親和性、今後の方向性などについても発表した。
説明会にて、MAYA SYSTEMの吉田利一取締役社長は、FREETELブランドの事業継承に至った背景から説明を始めた。「もともと当社ではeSIMを活用した海外Wi-Fiルーター事業『jetfi(ジェットファイ)』を展開しており、独自の端末も開発したいと考えていた。そんな時に、FREETELがeSIM端末の開発に着手したと聞き、昨年6月ごろから協業について相談していた」と、以前からの関係性を説明した。
いっぽうでFREETELは、サービス停止に関して昨年大きなニュースになったブランドでもある。そのようなネガティブな面について「FREETELを買って良かったか、とよく聞かれるが、答えはYESだ。FREETELの70名ほどの優秀な社員、30万人近いお客様、販売チャネルを継承した。ブランドの知名度に関しても、jetfiよりFREETELのほうが間違いなく上。MAYASYSTEMにとってはプラスだ」と吉田氏は断言した。
今後の展開については、「今年はeSIMスマートフォン元年だ。海外でのeSIM利用に対応したスマートフォンの開発に着手する。国内では通信キャリアと契約し、海外に行ったときはeSIMで通信するものだ。プリペイドSIMを購入して差し替えるなどの手間は不要になる。スマートフォン端末だけでなく、eSIMを使ったIoT向けのグローバルeSIMチップの開発も進めていきたい」と展望を語った。
最後に、既存のFREETEL利用者に対するサポートについて、「端末事業の継承に伴い、サポートとメーカー保証も今まで通り提供します。MAYA SYSTEMのグループ企業では、コールセンターのBPO事業も運営しているので、グループ連携でサポート体制を強化していきます。」と強調した。
佐藤 耕一