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「危機感は持っていない」……radiko.jpの奥矢淳氏が話す、ラジオの今【Interop Tokyo 2018】

2018-06-20 07:12:10
 radikoは、幕張メッセで開催された「Interop Tokyo 2018」にブースを出展。「タイムフリー」など、radiko.jpの機能について紹介した。

タイムフリー聴取でラジオ番組のコメントがバズる時代に
「シェア」機能では、聴取中の番組を、指定の時間から共有できる

 「タイムフリー聴取機能」は、radiko.jpが2016年10月から提供している機能。過去1週間以内に放送された番組を、1日合計3時間まで聴取できる。ブースでは、これと組み合わせて「シェア」機能が紹介されていた。これは、聴取中の番組をFacebookやTwitter、URLで共有できるというもの。シェアを受けたユーザーは、投稿内の再生ボタンをクリックすることなどで、指定の場所から番組を聴取できる。

 radiko.jpのプラットフォーム開発などを手掛ける、株式会社メディアプラットフォームラボ 技術戦略部 主幹研究員の奥矢淳氏によると、これら2つの機能によって、今までのラジオにはいなかった層のリスナーが増えているという。

 「番組でアイドルが面白いコメントをしたときなどは、シェアされた番組が、大勢のファンに聴取されるようになりました。コアなファンはアイドルがどの番組に出演しているかを把握しているので、それがSNSにシェアとして投稿されています。おそらく、シェアされた番組を聴いている方には、“ラジオを聴いている”という感覚はないかと思います。過去にさかのぼって番組を聴取できる、radiko.jpならではの現象ですね」(奥矢淳氏)。

 当初は「ラジオを録音したい」という、ヘビーユーザーの声に応えて実装された「タイムフリー聴取機能」。それが、今では多くの新規リスナーを集めるための、トリガーにもなっているというのが面白い。

ラジオは一番手軽な“ながら視聴”メディア?
スマートスピーカーでもradiko.jpを聴くことができる

 新規リスナーを呼ぶトリガーの一つとして、奥矢淳氏がもう一つ紹介していたのがスマートスピーカーだった。

 奥矢淳氏によるとradiko.jpではアライアンスを組んでスマートスピーカーに取り組んでおり、その親和性は非常に高く、すぐにradiko.jpを聴ける状況にあるという。番組名や周波数など、番組の呼び出し方はリスナーによってさまざまだが、スピーカーの音声認識は日々進歩しているようだ。

 「自宅でスマートスピーカーを使い始めてから、生活が大きく変わりました。『アレクサ おはよう』と話しかけると、部屋の電気が付くのと同時にラジオが流れ始めます。そして、『アレクサ 行ってきます』と話しかければ、電気もラジオもシャットダウンする。リモコンを使うのが面倒くさくなって、テレビをながら見しなくなりましたね」(奥矢淳氏)。
(※「アレクサ」はAmazon Echoに搭載されている人工知能)

 つまり、スマートスピーカー+radiko.jpという組み合わせが、現状で最も手軽にながら視聴できるガジェットだということだ。時には、人工知能に「ごめんなさい、分かりません」と返されることもあるが、それも含めて「ラジオっぽくて、愛着がわく」(奥矢淳氏)という。

ラジオは衰退…していないのかもしれない
 広告収入の落ち込みなどから、「ラジオは衰退した」などという話を耳にすることがある。だが、現場を知る奥矢淳氏は「ラジオに危機感は持っていません」と話す。

 「誤解を覚悟でいえば、儲からないけど、食べていくのに十分なだけ忙しいのは、以前と変わりません(笑)。radiko.jpの登場によって、スマホでラジオを聴けるようになって、聴取者はめちゃくちゃ増えました。radiko.jpだけで月間ユニークユーザーが約1000万人いて、月額350円のプレミアム会員は約45万人。決して小さいメディアではありません」(奥矢淳氏)。

 さらに、radiko.jpで番組を聴取するようになり、ラジオの聴き方も変化したという。例えば、放送中に何かの募集をすればすぐレスポンスが入り、その数もハガキ時代より大きく増えた。

 スマホ時代になって、ラジオを取り巻く環境は大きく変わった。そこに新たな人や情報の流れが生まれるとともに、新たなビジネスの種が芽生えつつあるのかもしれない。
とびた

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