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イオンモバイル、60歳以上のシニア向けプランを強化

2020-02-07 14:18:55
 イオンモバイルは2月6日(木)、新料金プランや新サービスについて記者発表会を行った。

■イオンモバイルは今年、さらなるターゲットセグメントを推し進める

 会場ではまずイオンリテール 専門事業本部 モバイル事業部長の井関定直氏より、同社のMVNOサービスにおける現状と、今後の展望について説明があった。



 イオンモバイルでは2019年、ショッピングセンターの主な来客層であるファミリー、および60歳以上のシニアにフォーカスした戦略を行ってきた。2月には「ピュアなMVNO事業者としては初の試み」(井関氏)という学割キャンペーンを実施。9月にはシニア層をターゲットに、電話サポートなどがついた「やさしいスマホサービス」を提供している。

 昨年秋はキャリアから3G停波を知らせるDMが届いたこともあって、イオンモバイル取り扱い店舗などに相談にくるシニア層が多かったようだ。従来は10%前後で推移していたMNP契約数における70歳以上の構成比は、2019年の秋以降は14%前後と伸びている。



 このことを踏まえ、2020年のイオンモバイルはターゲットセグメントを推し進め、さらなる施策を進めていくという。その取り組みの一つが、3月から提供を開始する「やさしいプランmini.」、および「イオンモバイルセキュリティPlus」だ。

■新料金プランでファーストスマホの敷居を下げる



「やさしいプランmini.」は60歳以上のユーザーのみが利用できる新料金プラン。電話やメールを中心とした利用を想定したもので、高速通信できるのは最大200MBまで。料金は月額980円(税抜)で、3月1日からの提供となる。

 イオンモバイルではこれまで、「音声プラン」や「データプラン」において、高速通信データ通信が可能な容量プランを最小500MBから提供してきた。しかし、井関氏によると、イオンモバイル取り扱い店舗などに来店するシニア層からは、「スマホに乗り換えると、月額料金が高くなる」という声が寄せられていたという。

「これまでのプランでは、ファーストスマホに乗り換える際のギャップについて、まだ歩み寄れていない。高速通信データ容量が500MBでは、まだオーバースペックだと感じました。音声メインでの利用を考える人向けに、月額1000円を下回るプランを作ろうというのが、今回の取り組みになります」(井関氏)

 200MBという容量は、LINEのやり取りをしたり、1日にウェブページを2~3ページ開く程度の使い方を想定しているという。シニア層では天気や地図など3つぐらいのアプリしか使わないケースも多いが、「そういう所から入って、スマホの利便性を伝えたい」(井関氏)というのが、今回のプランの狙いの一つだ。

 なお、容量が不足した場合には、プランを自由に変更することが可能。1GB480円(税抜)で容量を追加購入することも可能だという。



 2019年の秋ごろから、イオンモバイルでは全国でシニア向けのスマホ勉強会を開催。店頭では“Googleアカウント設定”や“アプリインストール”など、ユーザーの悩みをサポートする有償設定サービスを提供してきた。有償設定サービスは全国で月間1200件程度と需要が伸びているため、今後はさらに内容を拡充していくという。

■SNSも快適に使える新フィルタリングサービス



 「イオンモバイルセキュリティPlus」は、アンチウイルスなどのセキュリティサービスが一体になったフィルタリングサービス。韓国のAhnLab社と共同開発したもので、「AhnLab V3 Security」というセキュリティソリューションがベースになっているという。

「イオンモバイルセキュリティPlus」には2つの特徴があるという。それが、LINEやTwitterといった、他のアプリ内ブラウザにおける通信もフィルタリングできること。そして、アンチウイルス機能などを備えているため、「おおよそのネットのトラブルを防止できる」(井関氏)ということだ。

 井関氏によると、これまでのフィルタリングツールでは、LINEやTwitterで通信が行われた場合、それが有害なものかを識別できなかったという。そのため、LINEなどから問題のないサイトを開こうとしても、通信が遮断されてしまうため、「SNSが使えない」といった声が利用者からあがっていたようだ。

 しかし、「イオンモバイルセキュリティPlus」では、アプリ内ブラウザを介した場合でも、フィルタリングが正常に機能する。これによって、スマホを利用している子どもも、不便さを感じずに済むという。

 料金は月額200円(税抜)。イオンモバイルの契約者を対象に、3月1日(日)からサービスが開始される。なお、受付はイオンやイオンスタイルなど、全国に215か所あるイオンモバイル取扱店舗、およびオンラインショップにて行う。

■SNS見守りサービス、学割サービスも提供



 「イオンモバイルセキュリティPlus」に伴い、イオンモバイルでは同日から推奨アプリとして、SNS見守りサービス「Filii」を月額364円(税抜)で提供する。

 こちらはSNS上での投稿やダイレクトメッセージなどを分析するアプリ。SNSを主に利用している時間帯などを集計するほか、どんなユーザーとの交流が多いのかも確認できる。さらに、ネット上でのイジメを防ぐべく、「バカ」や「ブス」といった悪口を検知。他にも、暴力、出会い系、未成年禁止行為などに関するメッセージを検知して、アラートを出してくれる。



 イオンモバイルの店頭で行ったアンケートでは、フィルタリングの認知度は88%、フィルタリングの必要性を感じている層は86%に及んでいる。しかし、イオンモバイルにおけるフィルタリングの利用率は56%という結果だった。これを踏まえて、同社では店頭での説明で保護者に理解を深めてもらうための施策を行っていくという。



 また、昨年好評だった「3年学割」が、今年も実施されることになった。受付期間は2月14日から5月31日(日)で、対象は25歳以下。利用者は通常の料金プランよりも高速データ通信容量が1GB増量となる。

■サービス4周年を記念して、4つのキャンペーンを実施

 イオンモバイルは今年でサービス4周年を迎える。これを記念して以下の4つのキャンペーンを2月14日(金)~5月31日(日)まで行う予定だ。

【お陰様で4周年キャンペーン】
期間中に契約すると4か月間、月額料金が割引される。対象プランは全部で6種類。

・音声プラン(4GB):680円(▲900円)
・音声プラン(6GB):980円(▲1000円)
・音声プラン(8GB):1280円(▲1400円)
・シェア音声プラン(4GB):880円(▲900円)
・シェア音声プラン(6GB):1280円(▲1000円)
・シェア音声プラン(8GB):1580円(▲1400円)



【10分かけ放題キャンペーン】
期間内にイオンモバイルサービスに新規、もしくはMNP申し込みをすると、同時契約した「イオンでんわ10分かけ放題」が月額300円(税抜)で利用できる。



【MNPで初期費用1円キャンペーン】
期間中にMNP転入すると、事務手数料などの初期費用が1円になる。

【スマホお買い得キャンペーン】
期間中にイオンモバイルの契約と同時に対象端末を購入すると、5000WAONポイントをプレゼント。対象端末は以下の通り。

・Motorola moto e5:本体価格14800円
・HUAWEI novalite3:本体価格17800円
・ASUS Zenfone MAX(M2):本体価格22800円
・SHARP SH-M08H5:本体価格25800円
・やさしいスマホ:本体価格29800円



 さらに、期間中は「紹介割」のサービスを拡張し、従来の1GBクーポンプレゼントに加え、1人紹介につき500円の割引を行う。最大5人まで、加入者にも適用されるという、この時期だけのちょっとお得なサービスだ。

 井関氏によると、今後はもっと料金を刻んだようなシニア向けプランも考えているとのこと。音声卸料金の低廉化についても、総務省の指導を期待しているとのことで、さらに使いやすい料金プランの提供も見込まれる。

 また、今回はファミリー層にシニア層と、ターゲットが明確な新料金プランやキャンペーンとなったが、ボリュームゾーンにおいても「プライスリーダーになると決めた」(井関氏)と話していた。まだまだ新たな施策が検討されているようなので、今後もイオンモバイルの新料金プランから目が離せなさそうだ。
とびた

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